2019年9月18日(水)

1号機の燃料棒7割が損傷、爆発防止へ窒素 福島第1

2011/4/6付
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東京電力は6日、福島第1原子力発電所1号機の原子炉格納容器に窒素ガスを入れる準備を始めた。反応しにくい窒素で容器内を満たし、爆発を引き起こす危険のある水素の濃度を相対的に下げる狙い。燃料棒は冷却水から半分近く露出し、過熱して約7割が損傷、化学反応で水素が発生しやすくなっているという。爆発が起きれば大量の放射性物質が外に出る恐れがあり、対応を急ぐ。

外部の窒素発生装置から、燃料棒をしまってある圧力容器を覆う格納容器内に6000立方メートルの窒素を数日間かけて送り込む。格納容器には通常運転時には窒素が入っているが、建屋の天井を吹き飛ばした爆発で大部分が漏出したとみられる。

燃料棒を冷やす真水を炉内に入れているが、汚染水の漏出を招くため注入量を増やしにくくなっている。十分な冷却ができないと燃料棒の熱で水が蒸発、水蒸気が燃料棒を包む金属のジルコニウムと反応して水素が発生する危険が高まる。水が放射線で分解されて水素ができる場合もある。

水素濃度を相対的に下げるため、爆発の危険がない窒素の封入を急ぐ。窒素を入れると格納容器の圧力が高まる可能性もあるが、水素爆発のもたらすリスクに比べれば小さいと判断した。

1号機では格納容器の圧力、温度のデータから水蒸気が充満、水素爆発を起こす状態に達する可能性があるとみている。同社は6日、1号機の燃料棒の約7割が損傷しているとの試算結果も示した。検出した放射性物質の量から推計した。今後2、3号機にも窒素を入れることを検討する。

経済産業省原子力安全・保安院は6日夜、高濃度の放射性物質を含む汚染水が出ていた2号機付近のピット(立て坑)のひび割れ部分にゴム板を設置したと発表した。7日には取水口部分に横4メートル、縦8メートルの仕切り板7枚を挿入する。汚染水は6日午前に止まった後、出ていないという。

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