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大証システム障害 デリバティブ成長戦略に影

日本取引所グループ傘下の大阪証券取引所で4日、システム障害が起き、株価指数オプションなどデリバティブ(金融派生商品)の取引が最大約4時間にわたりできなくなった。日本取引所はアジアの取引所との競争に勝ち抜くためデリバティブ取引を強化する方針。その要となるシステムで障害が発生したことで、成長戦略の達成に向けて懸念を残した形だ。

大証の藤倉基晴社長は記者会見し「ご迷惑をお掛けしおわび申し上げる」と謝罪。狩野芳徳常務執行役員(システム担当)は「サーバーにトラブルがあった」と説明した。原因は引き続き調査する。5日以降の取引は平常通り実施する。

大証によると、午前10時20分ごろ日経平均オプションの取引を処理するプログラムに不具合が起き、取引が停止。取引システム自体への接続もしにくくなったため、日経平均先物なども11時すぎに取引を止めた。再起動したうえで午後2時10分に再開した。設備トラブルでなかったためバックアップシステムには自動で切り替わらなかった。

過去の主なシステム障害
2005年11月プログラムミスで東証が全上場銘柄の取引を一時停止
12月誤発注を東証のシステム不備で取り消せず
06年1月処理能力の問題で、東証が全上場銘柄の売買を一時停止
08年7月東証が全デリバティブ取引を一時停止
12年2月情報配信システム異常で東証が241銘柄の午前取引を停止
8月東証が全デリバティブ取引を一時停止
13年3月大証がデリバティブ取引の大半を一時停止

システムはナスダックOMXグループ製の「J-GATE」。2011年に導入して以降、取引が止まる障害は初めて。

現物株の取引はできたが、先物と組み合わせて取引する一部投資家には影響も及んだ。現物株を買う一方で先物を売り、価格差で利ざやを稼ぐ手法ができず、現物株を買い控える動きも出た。先物などが止まった間、現物株の売買は「前週末より減った」(外資系証券)。システム障害が冷水を浴びせた面もある。

東証と大証は現物株の取引システムを今年7月に東証に集約する一方、デリバティブは来年3月に大証に集約する。今回障害が起きたのは集約で残る方のシステムだ。取引所間競争がシステム競争となるなか、信頼性の向上が緊急課題となる。

金融庁は4日、金融商品取引法に基づき、大証に対し障害の原因究明と再発防止策の報告を命じた。内容を精査し、業務改善命令などの行政処分を科すことを検討する。

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