米国株、ダウ小反発13ドル高 金融緩和の長期化観測が強まり
【NQNニューヨーク=横内理恵】25日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅ながら反発し、前日比13ドル37セント(0.1%)高の1万5555ドル61セントで終えた。米連邦準備理事会(FRB)が緩和的な金融政策を長期間続けるとの見方が強まり、取引終了にかけて買いの勢いが強まった。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙(電子版)が午後、FRBが事実上のゼロ金利政策継続の目安とする失業率の水準などの議論を30~31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で深めると報じた。利上げのハードルを高める可能性が意識され、金融緩和が長期化するとの見方につながった。
ただ、相場は売りに押される場面が目立った。朝方発表の週間の米新規失業保険申請件数が増加。6月の米耐久財受注額は大きく伸びたが、変動が大きい輸送機器関連を除くと横ばいにとどまった。景気の先行き不透明感につながり、利益確定売りを呼び込む要因になった。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、前日比25.59ポイント(0.7%)高の3605.19で終えた。好決算を発表した交流サイト(SNS)大手フェイスブックが大幅高となり、指数を押し上げた。
業種別S&P500種株価指数(全10業種)では、「素材」や「公益事業」など9業種が上昇、「一般資本財・サービス」が小幅に下落した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約6億8000万株(速報)、ナスダック市場は約20億6000万株(同)だった。
増益決算を発表した工業製品・事務用品のスリーエム(3M)や、化学のダウ・ケミカルが上昇。収益見通しを引き上げた半導体のクアルコムも上げた。
減益決算を発表したゼネラル・モーターズ(GM)は下落。決算が大幅な減益となった住宅のDRホートンが下げ、住宅株全般に売りが波及した。