米国株、ダウ64ドル高で2週間ぶり高値 財政協議に期待広がる
【NQNニューヨーク=横内理恵】14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸した。前週末比64ドル15セント(0.4%)高の1万5301ドル26セントと9月26日以来、約2週間ぶりの高値で終えた。米連邦債務の上限引き上げを巡って与野党の協議が進展するとの期待感が広がった。
週末の間も財政協議が進展しなかったとして失望感から朝方は売りが先行した。しかし、オバマ米大統領が米東部時間の14日午後3時から米与野党の上下両院トップと会談すると報じられた。上院で与野党が債務上限を短期間引き上げる妥協案で合意に近づいていると伝わると、米国の債務不履行(デフォルト)に対する懸念がひとまず後退。株式買いにつながり、ダウ平均は上げに転じた。
上院の妥協案の協議結果を待つため、大統領と与野党幹部との会談は延期された。ただ財政協議で与野党が何らかの案で近く合意するとの期待感が高まり、ダウ平均の上げ幅は72ドルまで拡大する場面もあった。
コロンバス・デーの祝日で債券・外為市場が休場となり株式市場でも参加者が少なく薄商いだった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸し、同23.40ポイント(0.6%)高の3815.27で終えた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約5億7000万株(速報)。ナスダック市場は約14億6000万株(同)。業種別S&P500種株価指数(全10業種)では、「ヘルスケア」や「エネルギー」など8業種が上昇。「電気通信サービス」などが下げた。
データ管理アプリ(応用ソフト)などを製作するイスラエルの企業を買収することが明らかになった交流サイト(SNS)最大手フェイスブックが上昇。DVDレンタル・動画配信のネットフリックスにも買いが膨らんだ。ケーブルテレビ大手コムキャストなどとサービス提供を協議していると報じられた。
ダウ平均の採用銘柄では製薬大手メルクや通信大手AT&Tが下げた。