性犯罪矯正教育「一定の効果」 法務省調査
法務省は21日、性犯罪者の再犯防止策として刑務所で行っている「性犯罪者処遇プログラム」の効果について初の調査結果を公表した。受講しなかった受刑者に比べ、受講者の再犯率は4分の3程度で、「一定の抑止効果がある」と評価した。
調査結果によると、非受講者が性犯罪以外の罪も含め再び摘発された割合が29.6%だったのに対し、受講者は21.9%。罪種別では強姦罪が19.4%に対し11.9%、強制わいせつ罪は27.9%に対し22.6%だった。
プログラムは、強姦や強制わいせつに加え下着の窃盗罪などで服役中の受刑者のうち、再犯の可能性が高い人に対し、原則3~8カ月間、グループ学習で動機について議論するなどして再犯防止につなげる取り組み。
調査は2007年7月~11年12月までに出所した受刑者2147人のうち、受講者1198人と、集団行動への適応が難しいなどの理由で受講しなかった949人を対象に、出所後約3年間の再犯率を比較した。
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