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年金マネー、アジアの成長取り込みを(金融力シンポ)

――アジアの成長を取り込み、海外のマネーを日本に呼び込むにはどうすべきでしょうか。

三菱UFJ信託銀行社長・若林辰雄氏(わかばやし・たつお)  1977年三菱信託銀行に入社。ニューヨークに6年、ロンドンに6年勤務、国際経験の豊富な経営者のひとり。2012年に社長に就任した。  中期経営計画で、Best Trust Bank for Youを目指す姿勢を掲げている。

三菱UFJ信託銀行社長・若林辰雄氏 これまでアジア・オセアニアを中心に海外の資産運用会社と資本提携を進めてきたが、今の自己資本の状況ではさらに1500億円程度の投資が可能だ。伝統的な株式や債券以外で特徴ある運用ができる会社を選び、戦略的に提携していく。

提携先の優れた商品を日本の個人や年金基金に紹介し、分散投資の機会を提供する。提携先が成長すれば、出資した持ち分に応じて利益が得られる。結果的にアジアの成長を取り込むことになる。

資産運用会社は人の塊のような会社が多い。人がごそっと抜けると非常に価値のある会社が、突然抜け殻のようになってしまうリスクがある。資本提携にあたってはトップ同士が率直に、胸襟を開いてコミュニケーションできる関係を築き、人材が流出するリスクを回避していきたい。

三井住友信託銀行・常陰均社長 残念ながら今はシンガポールや香港などに海外マネーが集まっており、国内で待っているだけでは、海外の投資資金を取り込めない。アジアで運用体制を整備して、日本株やアジア株のファンドを海外の投資家に提供する機会を増やしたい。欧米や中東からアジアに集まる投資マネーとの接点を増やし、日本に資金を持ってくることが市場活性化につながる。

第一生命保険・渡辺光一郎社長 日本を含めたアジア・オセアニア市場を一つの市場として捉えながら事業展開していく視点が重要だ。成熟した日本の市場と異なり、進出したベトナムやタイ、オーストラリアは生命保険市場が年率10%以上の伸びを示している。現地では日本の経営スタイルが受け入れられるかどうかを常に視野に置く必要がある。

日本生命保険・筒井義信社長 中国、インド、タイなどの進出先では、日本で経験してきた保険ノウハウの輸出に取り組んでいる。高齢化が先行して進む日本のノウハウはアジアで貴重なものとして受け入れられている。

グループの資産運用会社で取り扱う投資信託の6割は海外の資産を対象としたものだ。海外での提携網を拡充し、運用力を強化していく。逆に、自社の商品を提携先を通じて海外に提供し、海外マネーの取り込みにも力を入れる。足元では海外で日本株への関心が高まっており、このトレンドを逃さず、日本株商品の輸出に取り組む。

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