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地震で消えた「阿蘇大橋」 記者が見た崩落の惨状

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2016/4/23 6:30
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日経コンストラクション

 2016年4月16日未明の本震後、熊本県南阿蘇村の「阿蘇大橋」が崩落したという情報が、報道やインターネット上で飛び交い始めた。結果的にこの情報は真実だったが、当時は真偽を判断する材料がない。熊本地震の取材で現地入りしていた日経コンストラクション記者は、自分の目で確かめるため、16日朝に熊本市内から国道57号をたどって南阿蘇村に向かった。

阿蘇大橋付近で発生した大規模な斜面崩壊。写真を斜めに横切る国道57号を寸断した。阿蘇大橋は、国道57号と、写真右下で左にカーブする道路の間に架かっていた(写真:アジア航測)
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阿蘇大橋付近で発生した大規模な斜面崩壊。写真を斜めに横切る国道57号を寸断した。阿蘇大橋は、国道57号と、写真右下で左にカーブする道路の間に架かっていた(写真:アジア航測)

阿蘇大橋は橋台と桁の一部を残して谷底に姿を消した。地震で落橋したか、斜面崩壊が原因で谷底に落ちたかは現時点で明らかになっていない(写真:国土地理院)
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阿蘇大橋は橋台と桁の一部を残して谷底に姿を消した。地震で落橋したか、斜面崩壊が原因で谷底に落ちたかは現時点で明らかになっていない(写真:国土地理院)

 頻発する余震で眠れぬ夜が明け、ヘリコプターやドローン(小型無人航空機)による空撮映像などが出回るまで、阿蘇大橋の落橋は噂の域を出なかった。かくいう筆者も半信半疑だった。というのも、同じく落橋の報道があった「龍神橋」は、落ちていなかったからだ。

 龍神橋は、熊本大学付近の白川に架かる。南阿蘇村に向かう前に立ち寄ってみると、車の通行は規制されていたものの、近所の人は徒歩で橋を渡っていた。もしかしたら阿蘇大橋も、落ちてはいないのかもしれない――。そんな風に考えながら、国道57号を東に向かった。

 黒川に架かる阿蘇大橋は、橋長約205m、幅8mの上路式トラスト逆ランガー桁橋。1970年に完成した。熊本市内から阿蘇方面に向かう際に利用される交通の要衝だ。地元の人には、「自殺の名所」としても知られている。

 かつては塗装が赤かったので「赤橋」と呼ばれていたが、縁起が悪いとして緑色に塗り替えられた――。そんな話をタクシーの運転手に教えてもらいながら、「今日は昼過ぎから雨が降るというから危険だ。急いで帰ってこなければならない」などと頭の中で滞在時間を計算した。

阿蘇大橋の側面図(資料:戸塚誠司著「熊本県下における近代橋梁の発展史に関する研究」)
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阿蘇大橋の側面図(資料:戸塚誠司著「熊本県下における近代橋梁の発展史に関する研究」)

■車を置き、国道57号を東へ歩く

 熊本市中心部から車で40分ほど走り、午前9時30分ごろに国道57号が県道207号と交差する「阿蘇口」にたどり着いた。警察が規制線を張っている。ここからは車を止めて徒歩で先に進まなければならない。

地震の被害を受けた建物。路面には亀裂が走っている(写真:日経コンストラクション)
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地震の被害を受けた建物。路面には亀裂が走っている(写真:日経コンストラクション)

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