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地震で九州道の盛り土崩壊、原因は川の埋め立てか

日経コンストラクション

熊本地震の影響で九州自動車道の盛り土が崩壊した区間は、かつての小川を埋め立てた場所だったことが、日経コンストラクションの調べで分かった。詳細な原因は不明だが、地震によって旧河道が液状化するなどして滑り面ができ、盛り土が滑り破壊した可能性などが考えられる。

九州自動車道の盛り土が崩壊した現場。写真右が北。盛り土に沿うように小川が流れている。国土地理院が4月15日に撮影した写真に一部加筆(写真:国土地理院)
盛り土が崩壊したことで、路面に陥没やひび割れが多数生じた。4月18日時点で通行止めが続いている(写真:西日本高速道路)

問題の区間は、九州自動車道の益城熊本空港インターチェンジから南に1.2km付近の熊本県益城町内だ。秋津川を渡る橋のすぐ北側で、盛り土した法面が長さ30mにわたって崩れ、路面に陥没やひび割れが多数生じた。4月14日午後9時26分ごろの「前震」で起こったとみられる。

この区間では、盛り土のすぐ東側を沿うように小川が北から南に向かって流れている。小川は盛り土が崩壊した区間のすぐ南側で、西側へ向けて流れをほぼ直角に転換。九州自動車道の橋の下をくぐり、その先で秋津川に合流している。

1975年撮影の航空写真に一部加筆。九州自動車道の盛り土や橋が姿を現すとともに、小川が付け替えられた(写真:国土地理院)

九州自動車道の同区間が開通したのは1976年のこと。国土地理院が公開している1967年撮影の航空写真によると、小川は工事前、北東から南西に向かってほぼ真っすぐに流れ、秋津川に合流していることが分かる。

工事に合わせて流路を変えた

ところが、工事が始まった1975年の写真では、小川が九州自動車道に沿うように流路が付け替えられたことが読み取れる。盛り土が崩壊したのは、工事前に小川が流れていた場所とほぼ一致する。

2007年の能登半島地震で盛り土が崩れた能登有料道路の横田インターチェンジ付近。谷を盛り土した区間だった(写真:日経アーキテクチュア)

川や沢を埋め立てた盛り土が地震で崩壊する被害は、新潟県中越地震や能登半島地震をはじめ、過去に何度も繰り返されてきた。いずれも盛り土の締め固めやせん断補強、排水対策などが不十分だったことが原因とみられる。

2007年の能登半島地震で盛り土が崩れた能登有料道路の横田インターチェンジ付近。谷を盛り土した区間だった(写真:日経アーキテクチュア)

盛り土の被害は橋やトンネルと比べて短期間で復旧しやすいため、耐震対策が遅れがちだ。しかし、幹線道路の通行止めは、被災した住民への生活物資の運搬や復旧工事の大きな妨げとなる。東日本大震災では被害が広範囲に及んだことで、復旧に時間を要した。新設する盛り土はもちろん、既存の盛り土の対策が急務となっている。

(日経コンストラクション 瀬川滋)

[日経コンストラクションWeb版 2016年4月18日掲載]

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