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フルスイングの余韻(山崎武司)

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今年は外国人の当たり年? 監督の度量も活躍の鍵

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2016/4/17 6:30
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阪神・高山俊、楽天・茂木栄五郎らルーキーの活躍が目立つ今年のプロ野球だが「当たり年」の雰囲気は外国人にも漂っている。その筆頭が中日にやってきたキューバ出身のビシエドだ。米大リーグ66本塁打の実績にたがわず、開幕から3試合連続の本塁打をかっ飛ばした。約20試合を終えて打率も3割台半ばを維持し、中日が待ち望んでいた大砲の役目を存分に果たしている。

中日・ビシエドが今年ナンバーワン

中日のビシエドが今年ナンバーワンの外国人とみている=共同

中日のビシエドが今年ナンバーワンの外国人とみている=共同

春季キャンプを視察したときから、僕はビシエドが今年ナンバーワンの外国人とみていた。巨人のギャレットもいいが、やや柔らかさに欠ける。間もなくデビューするロッテのナバーロも力強いスイングをするが、穴も多そうだ。それに比べてビシエドはスイングスピードが速いうえにタイミングの取り方が良く、ムラが少ない。

オープン戦であまり打てなかったときには心配する声も出たが、僕は大丈夫だと思っていた。そもそも右も左も分からず、言葉も通じない異国に来て、最初から本来の力を出せというのに無理がある。オープン戦はあくまで助走期間。公式戦が始まり、戦闘モードに入った途端にガラッと変わる。それが外国人というものだ。

外野や一塁を守っていた僕は外国人との競争が多かったから、次はどんな選手が来るのだろうといつも興味を持っていた。ドミニカ共和国など中南米の選手はおおらかなタイプが多い。アジアでも台湾人は日本人に近いが、韓国人は日本以上に先輩後輩の序列が厳しい。1990年代後半の中日には複数の韓国人選手がいて、李鐘範らは年長の宣銅烈に絶対服従だった。元大リーガーはやはり迫力があったし、飛ばすだけなら僕など到底かなわない選手もたくさんいた。それでもぼくは負ける気はしなかった。実際、ほとんどの競争には勝てた。なぜならば大リーグでの実績や潜在能力、パワーだけで成功できるほど日本の野球は甘くないからだ。

DeNAのラミレス監督は成功例

必ずといっていいほど失敗するのは日本の野球を小バカにしている選手だ。来日前は「バリバリの大リーガー」であっても「オレはメジャーから来たんだぜ」となめているヤツはほとんどが期待外れに終わる。「投手はひたすら強い球を投げ、打者はひたすら遠くに飛ばす」というのが大リーグの野球の基本。しかし日本の投手はひたすら打者の弱みにつけ込んでくる。流儀が違うことに早く気付き、データを基に投手の攻め方を研究したり、チームメートに質問をしたりできるタイプの選手は成功に近づく。代表例はDeNAのラミレス監督だろう。来日当時は粗かったが、努力を重ねて息の長い名選手になった。だが、能力はあるのに余計なプライドを捨てられず、日本の野球を否定したまま帰国してしまう選手も山ほどいる。

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