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災害ロボット、出番なく待ちぼうけ

(あの時)

科学の試練

3月11日、災害対応ロボットの第一人者、東北大学の田所諭教授と京都大学の松野文俊教授は米テキサス州にいた。開発したロボットの試験が目的だった。

翌日、2人は急いで帰国した。田所教授は仙台市、松野教授は岩手県に開発したロボットを持ち込み、被災者の捜索などに使えないか、自治体や消防に打診した。だが、災害対応に追われた担当者らは前例のないロボットの活用まで頭が回らない。「土地所有者の許可がない」と断られることもあった。

2人は神戸大学の教官だったときに阪神大震災を経験。災害ロボットの研究を始め、国内外の様々な研究プロジェクトを主導した。がれきを走破する性能は高かっただけに、使えない歯がゆさを感じた。

その後、津波が襲った海岸部の状況調査や遺体捜索で松野教授らの水中ロボットが使われた。田所教授は事故が起きた東京電力福島第1原子力発電所での利用を想定し、ロボット「クインス」の改良を進めた。

東京電力や行政に提案したが「現場は難しいのでは」などと反応は鈍い。戦場での実績があった米国製ロボットが事故処理に駆り出され、クインスが投入されたのは6月だ。米国製では進めなかった建屋の2階の様子もカメラに収めた。

災害ロボットが使われるようになるには、消防車のような商品になることが必要だ。そのための努力を続けるつもりだ。

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