iPhoneロック解除 米判事が指摘した米政府の矛盾

(3/3ページ)
2016/3/4 6:30
保存
共有
印刷
その他

ここで言及されている技術は、アップルの基本ソフト(OS)「iOS」を搭載した端末のロックを解除するために、総当たりで攻撃を仕掛ける「IP-BOX」だ。ジボ容疑者のiPhoneは、iOS8.1.2を搭載した「5」だった。オレンスティン判事が政府に対し、当時と今回との発言の食い違いについてただすと、政府側はひどく動揺し、答えを濁した。

オレンスティン判事は政府側の回答について次のように明らかにしている。

「政府はジボ容疑者の裁判で証言した捜査官と協議した。その捜査官は政府がiPhoneのパスコードをすり抜けられるかどうかは機器によって大きく異なり、ハードウエアとソフトウエアにも左右されると述べた。今回の事件を担当した捜査官は、ジボ容疑者の裁判で言及されたハッキングツールなど、様々な第三者の技術を使ってその可能性を調べた。その結果、今回の件でこうした技術を該当のiPhone(フェン容疑者のiPhone)に用いれば、データが破壊される重大なリスクがあると判断した。具体的には、正しいパスコードを見つけるまで様々なコードを順番に試すこのツールは、iPhoneの『データ消去』機能を作動させ、データに永久にアクセスできないようにする恐れがある。つまり、今回の件でデータ破壊の危険を冒すことなく該当端末のパスコードを安全にすり抜けることができるのは、アップルだけだ」

オレンスティン判事は政府の主張が正当だと納得しきれていない。

「政府の主張で立証できたのは、この2つの訴訟での政府の発言は矛盾だらけで、どれ一つも信頼できないという点だけだ。救済を申し立てた当事者として、政府には要求を認めさせる根拠を示す義務がある。したがって、政府はアップルに求めている協力の妥当性を、ニューヨーク・テレフォン・カンパニーの判例の解釈を鑑みるに立証できていないと結論せざるを得ない」

アップルと米連邦捜査局(FBI)との訴訟の全容については、ベンチャービートのタイムラインをチェックしてほしい。

By Jordan Novet

(最新テクノロジーを扱う米国のオンラインメディア「ベンチャービート」から転載)

  • 前へ
  • 1
  • 2
  • 3
保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]