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大リーグ、日本選手所属チームの今季を展望
スポーツライター 杉浦大介

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2016/2/22 6:30
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名クローザーのキンブレルが加わった後で、上原は主に八回を任されるセットアッパー役が濃厚。田沢は新加入のカーソン・スミスとともに、世界一になった13年のプレーオフ同様、ピンチで相手の強打者と勝負する中継ぎの切り札のような役割を任されるのではないか。シーズンを通じてより緊張感のある場面での登板が増える可能性が高いだけに、2人の活躍も楽しみだ。

ドジャース

FAになったザック・グリンキーがダイヤモンドバックスに移籍し、昨季のチームの最大の強みだった先発2枚看板(クレイトン・カーショー、グリンキー)は解体された。浮いた資金でスコット・カズミアーを3年総額4800万ドル、広島の前田健太を8年総額2500万ドル(出来高払いを除く)でそれぞれ獲得。今季は層の厚さを重視する方向性を選んだ印象を受ける。

攻守ともにタレント数では抜きんでており、例え数人の故障者が出たとしても、シーズン中に戦力が大きく低迷することは考え難い。スーパースター候補の呼び声高い遊撃手、コーリー・シーガーの成長度も興味深い。

一方、金満チームゆえの不安材料も見え隠れする。外野の3つのポジションにヤシエル・プイグ、カール・クロフォード、アンドレ・イーシアー、ジョック・ピーターソンと先発メンバー級の4人がそろって選手が余っている状況で、デーブ・ロバーツ新監督の仕事は容易ではないはず。過去数年と同様、起用法、プレー機会などを巡り、チーム内から徐々に不協和音が出てきても不思議ではないだろう。

マーリンズ

ナ・リーグのダークホースのような存在として開幕した昨季だったが、結局は71勝91敗で地区3位に沈んだ。ディー・ゴードン以外のほぼすべての主力選手が不振・故障に見舞われたのがその原因。今季はドン・マッティングリー監督の就任、バリー・ボンズの新打撃コーチ就任、イチローがメジャー通算3000安打まであと65本に迫っていることが話題になっているくらいで、戦力的に大きな注目は集めていない。

とはいえ、シーズンに向けて実は肯定的な要素は少なくない。エースのホゼ・フェルナンデス、主砲ジャンカルロ・スタントンが故障なく開幕に臨めそうなのが何より大きい。左腕エース候補として獲得した元中日のチェン・ウェインも安定した戦力として期待できる。クリスチャン・イエリッチ、マルセル・オスーナ、アデイニー・エチェベリアら若手野手にも伸びしろは残っており、彼らが今季にそろって飛躍を遂げる可能性もある。

時を同じくして同じ地区内のブレーブス、フィリーズはチーム再建の時期に入っており、この2チームから多くの勝ち星を稼げそうなのも好材料。若いタレントが勢いに乗り、プレーオフ争いに絡んでくることも十分考えられる。

ただし、外野陣のイエリッチ、オスーナが故障せず、活躍すれば、控え外野手の出番は必然的に減りそう。チーム力が向上した際には、イチローの大記録達成が遅れるという皮肉なシナリオも考えられそうだ。

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