2018年11月15日(木)

英語教育の早期化、30代女性で「賛成」9割

2016/2/14 3:30
保存
共有
印刷
その他

英語教育の開始時期を早めることについて、どう思うかインターネットを通じて全国の20~60代の男女1000人にたずねたところ、「賛成」が77.9%、「反対」が22.1%だった。とくに30代の女性では英語教育の時期を早めることに90%が賛成しており、子育て世代の母親が子どもの英語力に強い関心を示している様子がうかがえる。

フェリーチェ玉村国際小学校(群馬県玉村町)では国語以外の大半の教科を英語で教えている

フェリーチェ玉村国際小学校(群馬県玉村町)では国語以外の大半の教科を英語で教えている

日々の暮らしの中で英語を使うことがあるかという問いに「頻繁に使う」と答えた人は5%。「たまに使う」が16.5%、「ほとんど使わない」が37.1%、「まったく使わない」は41.4%だった。このうち「まったく使わない」という以外の人に、どのような場面で使うのかを選択肢から選んでもらうと、最も多かったのは「趣味(読書・映画観賞など)」の38.7%。このほか「仕事(海外出張を含む)」の31.2%、海外旅行の30.7%なども多かった。

自分の英語力に自信があるかどうかという問いに「とても自信がある」と答えた人はわずか1.4%。「まあまあ自信がある」も9.2%にとどまった。これに対して「あまり自信がない」(29.9%)と「まったく自信がない」(59.5%)の合計が約9割に達していた。

自分が学生時代に受けた英語教育に満足しているかどうかについて「とても満足している」と答えた人も1.7%どまり。「まあまあ満足している」人が10.5%だった。「あまり満足していない」(43%)か、「まったく満足していない」(44.8%)という人が圧倒的な多数を占めた。ただ20代に限ると「とても満足している」が4%、「まあまあ満足している」も20%と、やや満足度が高い傾向がみられた。この調査はマイボイスコムを通じて2月5~8日に実施した。

   ◇ ◇ ◇   

英語教育の早期化の是非については、専門家の間でも意見は分かれており、いまだ明確な結論は出ていないのが実情だ。

明海大学の大津由紀雄副学長

明海大学の大津由紀雄副学長

反対論者の代表格として知られる明海大学の大津由紀雄・副学長(認知科学)は「外国語の文法を学ぶには、脳内にそのための枠組みが形成されていないと意味がない。まず小学校までは母語を使い、外国語を学ぶ枠組みを形成することを優先すべきだ」と主張する。準備ができていない段階から英語教育を始めることで「日本語と英語が両方とも中途半端になり、母語と呼べるものがなくなってしまう可能性もある」と懸念する。

上智大学の吉田研作・言語教育研究センター長

上智大学の吉田研作・言語教育研究センター長

これに対し、上智大学の吉田研作・言語教育研究センター長(応用言語学)は「家庭やテレビなどで大量に日本語を浴び続ける国内の環境下で、多少の英語教育が母語に悪影響を与えるとは考えられない」と反論。「きちんと教える体制が整っているなら、何歳から始めても問題はない」と話している。

東京学芸大学の馬場哲生教授(英語教育論)は「早くから英語を始めることで母語に悪影響があるとは考えられない」としつつも、「早く始めるほど英語が上達するかどうかはあまりはっきりしていない」と話す。ただし「小学校と中学校で学習する内容を住み分けることで、子どもの負担を分散させることができる」として、小学校から英語教育を始めること自体には肯定的な立場だ。

東京学芸大学の馬場哲生教授

東京学芸大学の馬場哲生教授

早期化への賛成・反対を問わず、いずれの専門家も心配しているのは学校における指導体制だ。小学校の先生で、中学校の英語教師の免許を持っているのは4%程度とされる。明海大の大津副学長は「このままではいいかげんな英語が教室の中で氾濫してしまう可能性がある」と懸念する。

上智大の吉田センター長は「小学校での英語『教科』化に対応するためには、英語教育に精通している外部人材の応援が必要だろう」とみる。また東京学芸大の馬場教授は「インターネットを使ったeラーニングの活用も進めていく必要がある」と指摘している。

今なら有料会員限定記事もすべて無料で読み放題

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報