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勝利のメンタリティー(山本昌邦)

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サッカー日本、リオは120分戦える選手が求められる

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2016/2/9 6:30
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23歳以下(U-23)のサッカー日本代表が8月のリオデジャネイロ五輪の出場権を6戦全勝で見事に勝ち取った。五輪予選を兼ねたU-23アジア選手権でライバルたちを次々になぎ倒していく日本の快進撃には久しぶりに胸のすく思いがした。カタールのドーハでテレビの解説をしながら痛快だったのは優勝に「オールジャパン」の底力を感じたことだ。手倉森監督と選手、コーチ、スタッフ、全員で勝ち取った出場権だった。

U-23日本代表の快進撃に「オールジャパン」の底力を感じた=共同

U-23日本代表の快進撃に「オールジャパン」の底力を感じた=共同

大きな自信を手にした北朝鮮戦

正直なところ、1月13日の北朝鮮との初戦を戦う前までは先行きを不安視していた。今回のチームの主力は2012年、14年のU-19アジア選手権でイラク、北朝鮮にともに準々決勝で敗れ、世界の舞台に立てなかったメンバーだった。2年前にオマーンで開催されたU-22アジア選手権の準々決勝でイラクに敗れた選手もいた。そこで抱えたコンプレックスを五輪予選というシビアな場所で払拭しながら勝ち抜けるのか。そこが気になっていたわけである。

そういう意味で北朝鮮との初戦を1-0で乗り切ったのは大きかった。CKから開始5分で植田(鹿島)が先制した後の試合運びはとても褒められたものではなかった。相手のロングボール攻撃に苦しみ、青息吐息の白星発進となった。もし、北朝鮮に昨年夏の東アジアカップ(中国・武漢)で日本代表のDF陣を高さで圧倒した190センチの長身FWパク・ヒョンイルがいたら(ケガで今大会は不参加)、結果は違ったものになっていたかもしれない。

勝負事は「内容」よりも「結果」で大きな自信を手にすることがある。この初戦の白星がまさにそれで、ここでモノにした勝ち点3は続くタイ、サウジアラビアとの試合に余裕を持って日本を臨ませることになった。

初戦で私が注目したのはゴールを決めた植田がベンチに向かって一目散に駆けた行為である。それからはゴールが決まる度に日本のチームは選手全員で喜びを分かち合うようになった。

北朝鮮戦の植田をはじめゴールを決めた選手はベンチと喜びを分かちあった=共同

北朝鮮戦の植田をはじめゴールを決めた選手はベンチと喜びを分かちあった=共同

また、試合前のウオーミングアップが終わった後は、そのままロッカールームに引き揚げるのではなく、選手全員で円陣を組んで早川フィジカルコーチから活を入れられるのがルーティンになっていた。どちらもチームに一体感を醸しだし、競争と団結の精神を貫くための作業だった。このあたりは02年ワールドカップ(W杯)日韓大会から歴代の代表監督に仕え、4回のW杯を経験してきた熟練の早川コーチならではの仕事だったと思う。

大胆な選手入れ替えで疲労分散

第2戦のタイ戦(16日)は先発メンバーを第1戦から6人も入れ替えた。五輪予選のピッチに初めて立ったCB奈良(川崎)、左SB亀川(福岡)はこなれるまでに時間がかかり、立ち上がりはそこを突かれてあたふたした。ここで失点していたら大誤算になっていたところ。しかし、序盤をしのぐと守備はぐっと安定し、4-0の完勝につなげることができた。第2戦の相手がタイで良かったというのが正直な感想だった。

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