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投高打低の大リーグ ストライクゾーン縮小の動き
スポーツライター 丹羽政善

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2016/2/2 6:30
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米大リーグで2014年、チーム平均得点が1試合4.07と1981年以来最低、戦後でも13番目に低い数字になった。それを背景に14年11月、各球団のゼネラルマネジャーらが集まった席で、「投高打低」が話題に上った。

得点力の低下は野球人気の低下につながりかねない。他のスポーツと比べれば動きが少なく、若い人たちにとっては退屈と批判されている試合展開を「なんとかしなければ」という機運が折から高まっていた。そのときは得点力アップのため、ディフェンスシフト(打者によって守備位置を極端に変えること)とワンポイントリリーフの禁止、そしてストライクゾーンを狭めることなどが議論されたそうだ。

ただその頃、試合時間が長いとの声を受け、米大リーグ機構(MLB)はバッターが打席を外せなくするなどの対策を15年から導入すべく動いており、時短と得点力の向上という矛盾する2つのテーマを踏まえ、どうバランスを取るかが課題となっていた。

低めへの広がり、MLBも認める

そんな中でストライクゾーンは「観察する」という位置づけだった。しかし「ストライクゾーンが拡張している」と指摘する記事が少なからず現れ、昨年2月にはMLBが主導する形で本格的な調査が始まった。そして同年7月、競技運営の最高責任者を務めるジョー・トーリ氏が「昨年と今年では特にストライクゾーンに変化はないが、2年前と比べて低めに広がっているかといえば、イエスだ」と変化を認めたのである。

野球の様々なデータを分析するサイトが、具体的にストライクゾーンが広がっている事実を示していたのだから、MLBとしても認めざるを得なかったか。

例えば「FANGRAPHS」(14年9月8日)は、こんな指摘をしている。図1は、黒いボックスが平均的なストライクゾーンである。赤い枠は、ストライクともボールともとれるいわゆるボーダーラインだ。その赤い枠の球がどう判定されたのか。08年以降、割合が次のように変化しているそうだ。

▼低めのボーダーライン(赤い枠)がストライクと判定された割合

08年=47%

09年=47%

10年=52%

11年=56%

12年=64%

13年=70%

14年=76%

09年までは50%を切っていたが、10年以降は50%を超え、14年は76%にまで達した。平均打率の低下も同時期から始まっており、ストライクゾーンの拡張と歩調を合わせている。

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