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リオは金最多? 強くなった日本の競技スポーツ
編集委員 北川和徳

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2016/1/22 6:30
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昨年は2020年東京五輪・パラリンピックに関して、ネガティブなニュースばかりが話題になった。だが、大会の本当の主役となるアスリートに目を向ければ、対照的に日本勢の活躍がこれまでないほど目立った1年だった。各五輪競技の世界選手権では柔道6、体操4、水泳3、レスリング3、フェンシング1、テコンドー1の計18個の金メダルを獲得。今年夏のリオデジャネイロ五輪でも同じようにできれば、1964年東京大会、04年アテネ大会の16個を上回り、五輪での日本選手団史上最多の金メダル獲得となる。

競泳の瀬戸大也は昨年の世界選手権400メートル個人メドレーで2連覇。リオ五輪でも金メダルの期待がかかる=共同

競泳の瀬戸大也は昨年の世界選手権400メートル個人メドレーで2連覇。リオ五輪でも金メダルの期待がかかる=共同

■卓球にバドミントン…東京世代続々

そのほかの競技でも日本選手の好成績は目立っている。昨年12月のバドミントンのツアー大会「スーパーシリーズ」の年間トップ8選手によるファイナルでは、女子の奥原希望(20、日本ユニシス)、男子の桃田賢斗(21、NTT東日本)がシングルスで日本勢初優勝。卓球女子の世界ランキングは福原愛(ANA)や石川佳純(全農)に続いてともに15歳の伊藤美誠(スターツ)が11位、平野美宇(エリートアカデミー)が16位(ともに昨年末時点)に躍進した。団体球技では既に女子バスケットボールが3大会ぶり、ホッケー女子が4大会連続、男子水球が32年ぶりの五輪出場を決めている。

リオ五輪から登場する7人制ラグビーも男女とも出場が決定。15人制ラグビーのワールドカップ(W杯)の日本代表は南アフリカ代表を破る歴史的大金星を挙げた。冬のスポーツではフィギュアスケート男子の羽生結弦(ANA、21)が圧倒な強さを示し、男女とも有望な若手が次々と登場してきている。

大会によっては結果が出ないこともあるだろうが、全体で見れば日本の競技スポーツは着実にレベルアップし、強くなっていることは間違いないと思う。20年五輪に向けた選手強化は、トラブル続きの大会準備とは違って順調に進んでいる。

■柔道頼みだった1990年代

振り返ってみれば、1990年代はどん底だった。92年バルセロナ、96年アトランタの両大会での日本の金メダルは各3個にすぎない。バルセロナで奇跡のような泳ぎをみせた競泳の岩崎恭子(当時14歳)を別にすると、すべて柔道が獲得した。アトランタ大会を総括する原稿では「日本はもう柔道でしか金メダルは取れないのではないか」と書いた記憶がある。企業スポーツの休廃部が目立ち、プロ化に成功したサッカー以外の団体球技は五輪出場さえ難しくなっていた。2000年シドニー大会で金メダルは5個に増えたが、女子マラソンの高橋尚子を除けば、やっぱり柔道頼みだった。

ところが、その4年後のアテネ大会でいきなり64年東京大会に並ぶ金メダル16個と大躍進する。この時の金メダリストには、レスリング女子で今も五輪連覇を続ける吉田沙保里、伊調馨(ALSOK)、競泳平泳ぎで2大会連続で2種目制覇をした北島康介(日本コカ・コーラ)、日本人には不利と見られた投てき競技で勝った陸上男子ハンマー投げの室伏広治(ミズノ)など、日本のスポーツ史でも突出した存在のアスリートたちがそろっていた。はっきり言って望外の好成績だった。

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