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東京五輪は持続可能な新しい姿で コスト削減大胆に
編集委員 北川和徳

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2016/1/8 6:30
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年明け早々、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会では仕切り直しとなった大会公式エンブレムの選考作業が再開された。7日から9日にかけて開催しているエンブレム委員会では、応募総数1万4599作品からここまで残った64作品を、最終候補となる数作品にまで絞り込む。

仕切り直しとなった大会公式エンブレムの選考作業。最終候補の数作品にまで絞り込まれる=共同

仕切り直しとなった大会公式エンブレムの選考作業。最終候補の数作品にまで絞り込まれる=共同

エンブレムは「国民の意見」を反映

前回の反省から「国民参加」「透明性」を重視した再選考は、膨大な事務作業と経費をかけることにはなったが、おおむね好評で順調に進んでいる。最終候補作品は商標登録の手続きを終えた後にホームページなどで公開し、広く「国民の意見」も募る。残る難題は、最後の1作品を選ぶ作業に、ネット頼みで千差万別となるに違いない国民の意見をどう反映させるかだろう。

今年は五輪・パラリンピックイヤー。夏のリオデジャネイロ大会の4年後には20年東京大会が迫る。昨年は新国立競技場整備計画に大会エンブレムの白紙見直しと失態が続いた東京の準備作業も本格化させなければならない。新たな年を迎えたのを機に、開催に向けての難題と対処法をあらためて考えてみよう。

昨年末にようやく新しい姿が固まった新国立は、やっと設計作業がスタートする。予定通りなら本体工事の着工は今年末。工事スケジュールが時間との戦いになるのは分かりきっていること。大成建設などのA案が竹中工務店などによるB案を抑えた理由も工期の確実性、信頼性への評価だった。ここは日本のゼネコンの技術と管理能力を信じるしかない。

ただ、懸念はほかにもある。旧案のデザインをしたザハ・ハディド氏の事務所が不穏な反応を示していることだ。「我々のデザインしたスタジアムのレイアウトと似ている」として、類似性の調査に着手したという。確かに屋根を外した姿を比較すると、スタンド部分の柱の配置などはよく似ている。

ザハ氏側が訴訟にまで事態を発展させる意向があるのかは分からない。だが、万が一にも工事スケジュールに影響を及ぼすような事態にならないよう、事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)も大成建設なども、先手を打った万全の対応が求められる。

新国立建設の財源、toto頼み

新国立の建設では、財源の半分以上がスポーツ振興くじ(toto)頼みであることも危惧されている。現在の資金計画では、国が負担する791億円のうち、359億円はすでにJSCに支出済みやスポーツ振興基金として確保されており、残る432億円は毎年totoの収益から国の一般財源に入る今後の納付金を充てる算段をしている。このほかにtotoからの新国立建設への助成枠も現行から拡大して計395億円が新国立へ回る予定。つまり、総額約1600億円になる整備費のうち計827億円がtotoの収益から捻出される。totoが過去最高に売れたのは14年度の1100億円。試算ではこの売り上げが維持されれば、事実上は新たな国庫からの支出はまったくなしで新国立を建設することができる。

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