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森保一に日本代表監督が務まる3つの理由
サッカージャーナリスト 大住良之

(3/3ページ)
2015/12/25 6:30
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メンバー代えてもチーム力落ちず

そして最後に、全選手を掌握する力が挙げられる。

記録を見れば明らかだが、Jリーグの1年間を通じて広島はほぼ固定したメンバーで戦うことができた。試合後半に1トップを佐藤から若手の浅野拓磨に代えるのが「定番」で、その他は強烈な左足シュートを誇るMF野津田を投入するくらいだった。左MFとして攻撃のけん引役となってきたMF柏好文が9月末に故障し、その後はMF清水が埋めたが、それ以外に大きなケガがなかったことが今季の好成績を生んだのは間違いない。

広島は皆川らが「いきなり」大舞台に投入されてもチーム力が落ちなかった=共同

広島は皆川らが「いきなり」大舞台に投入されてもチーム力が落ちなかった=共同

だがその事実を逆に見れば、その他の選手にはほとんど出場機会がなかったということになる。ところがFCWCで活躍し、チームをけん引したのがこれらの選手だったのだ。

DF佐々木翔、宮原和也、MF茶島、丸谷拓也、そしてFW皆川佑介といった選手たちが、事実上「いきなり」大舞台で投入され、短時間戸惑ったことはあったが、すぐに力を発揮してチームを支えた。大幅にメンバーを代えながら戦ったFCWCだったが、広島のチームとしての力がまったく落ちなかったのは驚きだった。

そこにこそ、日ごろ森保監督が選手たちとどう接し、これらの選手たちを鍛えながらモチベーションを保たせ続けてきたかが表れている。

ハリルホジッチ監督が就任して10カ月。最初は日本代表のサッカーが好ましい方向に大きく変わったと思ったが、間もなく「力ずく」のサッカーの問題点が明らかになった。欧州組を重用する「ヒエラルキー」の固定化も、チームのモラール低下につながりかねない瀬戸際の状況にある。さらに、手倉森誠コーチがU-23(23歳以下)代表に集中することになってチームを外れた結果、監督と選手の橋渡し役が不在という状態になってしまっている。

日本サッカー協会はハリルホジッチ体制に何らかの問題が生じたケースを想定しておかなければならない。森保監督が広島でしてきた仕事、つくってきたチーム、そして何より今回のFCWCで実現した試合は、そうした場合に彼は十二分に代わりが務まることを示している。

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