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野球・プレミア12、何とか大リーガーを呼べないか
スポーツライター 丹羽政善

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2015/11/26 6:30
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もっともその場合、チームがストップをかける可能性がある。ケガを恐れるのは選手よりむしろ各所属球団の方だ。高い年俸を払っているのにケガでもして、シーズンを故障者リストで迎えるようなことがあったら、どうするんだ?と訴えるに違いない。

ところが、球団側は4年に1度、2月から3月にかけて行われるWBCへの出場は許可している。また、むしろ故障のリスクでいえば、11月の方が低いともいえる。シーズン直前の3月にケガをされれば、開幕に間に合わなくなるかもしれない。その点11月なら、開幕まで余裕がある。例えば昨年の日米野球で、ロビンソン・カノ(マリナーズ)が死球で右足の小指を骨折したが、あれがWBCだったら……。

ただ実際には、11月にプレーすることを球団は認めている。マリナーズはこの秋、ジェームズ・パクストンという若い投手を秋季リーグに派遣した。今季は、開幕から先発ローテーション定着を期待されたが、故障で13試合しか先発できず、67イニングしか投げていないため、来季に向けてもう少し投げておこうという意図があった。

昨季、日米野球に出場したマット・シューメーカー(エンゼルス)は、その年16勝をマーク。チームがそんな投手の参加をよく許可したものだと思ったが、本人に聞くと「(メジャー、マイナー合わせて)160イニングぐらいしか投げていないから、『もう少し投げてこい』と言われた」と話していた。

ウインターリーグ参加契約が参考に

先ほど触れたように、カノが日米野球で骨折したとき、オフシーズンの選手派遣に消極的なチームは、「それ見たことか」と自分たちの考えを正当化したはず。ところが、彼はその2カ月後、ドミニカ共和国のウインターリーグに出ていた。別にマリナーズやエンゼルスだけが特別というわけではなく、若い有望な選手を中米のウインターリーグなどに教育目的で派遣することは珍しくない。

実のところ、そこに大リーガーをプレミア12に呼ぶ、突破口があるかもしれない。

大リーグ機構と選手会の間では、ドミニカ共和国、プエルトリコ、メキシコ、ベネズエラで行われるウインターリーグの参加に関して、取り決めが交わされている。

2013年10月に交わされた5年契約の内容によれば、例えば40人枠に入っている2Aの先発投手の場合、シーズン中の投球イニングが139回までならウインターリーグに参加可能。打者はそのシーズンの打席数が552以下なら出場が認められる、という具合だ。その他にも故障者リストに入っていた期間の長さにより制限がかかるなどするが、それでも条件さえ満たせばメジャーリーガーでさえ参加が許される。

プレミア12を主催する世界野球ソフトボール連盟としては、ウインターリーグと同じような条件でもいいから契約を締結し、大リーガーを呼ぶための道筋をまずはつけるべきだろう。

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