米で進む大学離れ ブートキャンプでITの即戦力

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2015/11/13 6:30
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VentureBeat

増加するコーディング・ブートキャンプ(コーディング技術を学ぶための短期集中型の研修)は、(増え続ける)ソフトウエアエンジニアリングの求人と、そのポジションを埋めるべき適切な応募者との間で、ここ数年にわたって生じてきた大きな乖離(かいり)を埋める大きな役割を担ってきた。大成功を収めているコーディング・ブートキャンプは、従来の大学におけるコンピューターサイエンスの学位に取って代わりつつあるのではないかとの見方もある。

(C)wavebreakmedia/Shutterstock

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■大学で勉強する人は減少

例えば、開発者向けに講座を提供するプルーラルサイトのアーロン・スコナード最高経営責任者(CEO)は「エドテック(教育系スタートアップ)の次の大きな創造的破壊は大学の学位」と題した記事で、大学の学位は「学識や能力を手に入れ、成果を上げる手段として主流になりつつある新たな現代の資格」に取って代わられるだろうと主張した。

コーディング・ブートキャンプの修了者が増えるにしたがい、大学でコンピューターサイエンスの学士号を取得する人が減っていることは、この意見を裏付けているように思える。コーディング・ブートキャンプはコンピューターサイエンスの学士号取得者の減少を引き起こしているのか。それとも、何らかの未知の原因(例えば、コスト、とっつきにくいという認識の高まり、他のもっと面白い専攻の存在など)による学士号取得者の減少の影響を受けているだけなのか。

米国の教育に関するデータを収集・分析・公表している米教育省の全米教育統計センター(NCES)は、学士号取得者の変遷について詳細な情報を明らかにしている。そこでは、過去10年間でコンピューターサイエンスの学士号取得者の割合は減少していることが示されている。

コンピューターサイエンス分野の学士号取得者の割合(出典:教育統計のダイジェスト版)

コンピューターサイエンス分野の学士号取得者の割合(出典:教育統計のダイジェスト版)

NCESは2013年以降の学位取得者のデータは公表していない。最初のコーディング・ブートキャンプは11~12年に設立されたので、この時点では明らかに影響はない。だが、コンピューターサイエンスの学位取得者が03年のピーク以降、既に大幅に減っていたというのは重要な点だ。

IT(情報技術)ニュースサイト「ITワールド」はNCESのこのデータを分析した記事で「開発者は売り手市場なのに、コンピューターサイエンスを専攻する学部生の割合は増えていないようだ」と結論づけた。実際、コンピューターサイエンスの学位取得者が減ったのとほぼ同時期に、IT部門は目覚ましい成長を遂げた。

さらに、コンピューターサイエンスの学位が勢いを失いつつある一方で、コーディング・ブートキャンプへの関心は爆発的に高まっている。コーディング・ブートキャンプ選びを支援するサイト「コースリポート」が実施した15年のブートキャンプの市場規模に関する研究では「15年のコーディング・ブートキャンプの修了者は1万6056人で、前年の6740人から増える」と予測している。これが正しければ、コーディング・ブートキャンプの受講者は13年のコンピューターサイエンス専攻の卒業生(5万962人、教育省の教育統計センターによる報告)の約3分の1に上ることになる。しかも、コースリポートは14年のコンピューターサイエンス専攻の卒業生は4万8700人に減るとみている。

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