エネルギー版グラミン銀行、バングラ200万世帯電化へ

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2015/11/4 6:30
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日経BPクリーンテック研究所

エネルギー安全保障やエネルギーの強靭性(リジリエンシー)、エネルギー貧困、持続可能性などについて、今後もアジア太平洋域内で経済協力を継続していく――。2015年10月12日から2日あまり、フィリピンのセブ島で開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力)のエネルギー大臣会合(EMM12)では域内で直面するエネルギー問題について議論が交わされた。

同会合はAPEC加盟21カ国のエネルギー担当閣僚や行政官、国際エネルギー機関(IEA)の専門家らが一堂に会し、域内のエネルギーに関する課題や活用、技術や貿易、投資など様々な論点で議論を繰り広げた。例年と同様、会合の最後に全加盟地域が合意した共同声明が採択され、閉幕した(図1)。

図1 APECエネルギー大臣会合(APEC EMM12)に参加した閣僚 (出典: APEC)

図1 APECエネルギー大臣会合(APEC EMM12)に参加した閣僚 (出典: APEC)

主な議題は、エネルギー強靭性の世界的課題、エネルギー貧困地域におけるクリーンエネルギーの活用促進、最先端の省エネ技術による持続可能性、エネルギーの貿易や投資における民間セクターの参画拡大――の4つだ。各テーマを表現するキーワードには毎年若干の変化がみられるものの、各テーマの大枠自体は1996年にEMMが開始されたときとほぼ同じである。一方で、閣僚がマイクログリッドの活用に言及するなど、新技術の導入やイノベーションにつながる萌芽も見られた。

■フィリピンが示唆する東南アジアのエネルギーミックス

今回APECの開催地となっているフィリピンは、東南アジアにおけるエネルギーミックスの縮図とも言えそうだ(図2)。現在、同国のエネルギーミックスでは水力が約20%、世界第4位のポテンシャルをうまく活用した地熱の割合が10%といずれも高いのが特徴だ。これらによって、再生可能エネルギーを合計した比率は約30%。エネルギー全体に占める再エネの割合は現時点では比較的高い。

図2 フィリピンのエネルギーミックス(出典: APEC EMM12講演資料を基に日経BPクリーンテック研究所が作成)

図2 フィリピンのエネルギーミックス(出典: APEC EMM12講演資料を基に日経BPクリーンテック研究所が作成)

2014年7月に人口が1億人を突破したとされるフィリピンでは、過去3年間の経済成長率が6~7%と比較的高い状況が続いている。これを受けて電力需要も増大の一途をたどっているが、まだ供給が追い付いていない。特に、電力系統が脆弱な地方や遠隔地では、現在でも停電の発生が珍しくないという。

このため発電所の建設や系統網の増強が進められており、電源容量は今後5GW以上増加すると見られる。2015年6月時点で建設中の電源構成を見てみると、その75%を化石燃料で温暖化ガス排出量が最も多い石炭火力が占めている。残りの内訳は、天然ガスが15%、再エネが10%である。

エネルギーを使う消費者と供給する事業者のいずれも、電力がどのように作られるかといった部分まで考える余裕がまだないのが現状だろう。ただ、これは従来の大規模な集中型電源や、上流から下流へと電気が伝達される系統網の構成を前提とした電力供給の場合である。小規模な分散型電源を系統網の有無によらずに導入することを考えれば、より理想的なエネルギーミックスを達成できる可能性が高くなりそうだ。

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