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シニアプロと試合で交流 若いアマに有意義な体験
公益財団法人ゴルフ協会専務理事 山中博史

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2015/10/24 6:30
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ナショナルチームとはいえ、アマチュア選手たちは普段プロゴルファーとの接点はあまりありません。主催者推薦でプロの試合に出ることはあっても、試合会場でプロは自分のことで精いっぱいですから、なかなか教えを請う機会はありません。JGAでもプロを指導に招くことはあっても、国内ツアーや海外で戦ってきた歴戦のシニアプロから直接話を聞いたり、手取り足取りで教えてもらったりするチャンスはほとんどありません。しかも、彼らはシニアプロが現役バリバリのころを知らないのです。

それだけに今回の企画が持ち上がったとき「若い選手がどのように対応し、シニアプロからどんなことを学ぶのか。それがどんな効果があるのか」は大変興味のあるところでした。

ダブルスの対戦相手が決まり、健闘を誓い合う選手たち

ダブルスの対戦相手が決まり、健闘を誓い合う選手たち

今回、日本チームに選ばれたのは、高校生2人と大学生2人。シニアプロから見れば息子、もしくはそれ以下の年代です。実際、空港で初顔合わせのときから彼らは緊張しっぱなし。台湾に着いてからの練習でも、アマチュア選手同士で固まっていました。「ああ、しょうがないのかな」というのが正直なところでした。

「誰のおかげか」考えるシニア選手

そんな堅苦しい雰囲気が和みはじめたのは、シニアが「おまえら、ちょっとこっち来いよ」と声をかけてからです。「さっきから練習見ているけど、何か聞きたいことあるんじゃないの?」「えぇ、実は……」と、ざっくばらんな感じで交流が始まりました。

シニア選手の強みは、豊かな経験と軽妙洒脱(しゃだつ)な話術です。若さだけでゴルフをやってきた時期を過ぎ、年齢を重ねると成績も出なくなる、お客さんも離れていく、顔も忘れられる……。こうした苦労を経験しているだけに、人間の厚みが違います。そして皆さんに共通しているのは、「自分たちがゴルフをできるのは誰のおかげか」「自分たちはどんな形でゴルフや社会に恩返しできるのか」を深く考えているという点です。

これこそ今の若い選手たちに欠けている部分です。子供のころからゴルフに親しんでいる彼らは恵まれた環境にいます。しかし、彼らもこれからの長いゴルフ人生のなかで、こうした問題に向き合わなければならない時期がきます。そんなときに「自分たちの経験が少しでも役に立てば」という思いを、シニアの皆さんは持っているのです。

しかも過酷なレギュラーツアーや海外遠征など、ひとつひとつのエピソードに深みがあります。「ゴルフがうまいだけじゃ、ダメだぞ」「ゴルフができる環境にいられるのは誰のおかげなんだ」「何を考えてゴルフやっているんだ」など、毎日ボールを打って良いスコアを出すことだけを考えている彼らにとって新鮮な体験だったと思います。

打ち解けてくると、シニアらしく下ネタも連発。経験の浅いジュニアたちは「どう反応していいのか……」と困惑気味でしたが。

チーム戦、「自分だけ」は通用せず

こうしたシニアプロの巧みなリードで現地での共同記者会見やプロアマ、さらに交流パーティーでも、台湾のホストと和やかに談笑する場面がみられました。シニアのみなさんは、かつてグリーン上で火花を散らしたライバル同士。再会を喜ぶと同時に、近況報告や昔話に花が咲いていました。

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