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大混戦のプレーオフ ヤ軍、田中で勢いに乗れるか
スポーツライター 杉浦大介

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2015/10/6 6:30
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6日(日本時間7日午前)にニューヨークで行われるア・リーグのワイルドカードゲームを皮切りに、2015年の大リーグ・プレーオフが開幕する。107年ぶりのワールドシリーズ王者を目指すカブス、1993年以来のプレーオフ進出を果たしたブルージェイズなど、今年もフレッシュな注目チームにはこと欠かない。また、大一番のワイルドカードゲームで田中将大に先発を任せるヤンキース、2大エースを柱に頂点を目指すドジャースといった名門チームの動向からも目が離せない。大混戦が予想される戦いの中で"世界一"に輝くのはどのチームか。

最大の注目は107年ぶりV狙うカブス

今ポストシーズンを通じ、米国内で最も注目を集めるのはカブス(レギュラーシーズン97勝65敗)に違いない。1908年以来ワールドシリーズ優勝から見放されてきた「負け犬」色の濃いチームが、今季は最後の65試合で46勝19敗と破竹の快進撃。常勝カージナルスに阻まれて地区優勝こそ逃したものの、ワイルドカードで08年以来のプレーオフ進出を果たした。

クリス・ブライアント(26本塁打、99打点)、アンソニー・リゾー(31本塁打、101打点)、カイル・シュワーバー(69試合で16本塁打)、アディソン・ラッセル(ルーキー遊撃手ながら13本塁打)といった若手タレントたちが続々と頭角を現し、近い将来に一時代を築く予感がするロースターが出来上がった。この面々をまとめあげた知将ジョー・マドン監督の手腕も、改めて称賛されてしかるべきだろう。

そして何より、今季後半戦ではジェーク・アリエッタ(22勝6敗、防御率1.77)が歴史的快投を続けて大エースとなった。シーズン全体でも見事な数字だが、特にオールスター戦以降の防御率は0.75、8月以降はメジャー史上最高の0.41。さらに8月30日のドジャース戦でノーヒットノーランを達成、今季最後の12先発中9戦で無失点など、驚くべき記録を連発してファンや関係者を驚かせた。

プレーオフの短期決戦を勝ち抜くのに、えてして大黒柱と呼べる投手の出来栄えがものをいうもの。カブスがこの秋の戦いに自信を持って臨める理由が、このアリエッタの存在にあることはいうまでもない。

ヤンキース、青息吐息でプレーオフへ

7日に行われるナ・リーグのワイルドカードゲームがカブスにとって最初の関門。シーズン98勝を挙げたパイレーツが相手だが、カブスは大一番に満を持してアリエッタを送り出すことができる。敵地ピッツバーグでの決戦を勝ち抜けば、シカゴのタレント集団は一躍「アメリカズチーム(地元だけでなく全米から注目を浴び、後押しされるチーム)」の趣を帯びるに違いない。

89年に公開された「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」という大ヒット映画の中で、タイムマシンで2015年に行った主人公が「カブスがワールドシリーズに優勝した」と知らされるシーンがあった。迎えた今シーズン、そんなエピソードが現実のものとなるのか。ほとんど夢のような話に思えるが、多くの好選手を抱える今季のカブスが100年以上に及ぶ"負の歴史"をついに変えたとしても、それはもうミラクルとはいえまい。

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