ナミビア、W杯で示した「世界ランク最低国」の意地

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2015/10/2 6:30
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 ラグビー日本代表がワールドカップ(W杯)を舞台に歴史的な試合を演じたのは、今大会の南アフリカ戦での金星だけではない。もう一つ記録に残る勝負がある。1995年南アフリカ大会、ニュージーランド戦での17―145という惨敗。今なお大会の史上最多失点だ。

 今大会、その記録が20年ぶりに塗り替えられるかもという観測を生んだ試合があった。9月24日、ロンドンの五輪スタジアムで行われたニュージーランド―ナミビア戦。ニュージーランドは世界ランキング1位で優勝候補の最右翼。ナミビアは参加国中最低のランク20位だ。

試合開始から力比べで簡単に負けず

 国の序列以上に大量点での決着を危惧させるものがあった。ニュージーランドが擁する高速ランナーが力を最も発揮するのが、1次リーグでの格下相手の試合。特に、控え組の選手が多く先発した場合、主力定着へのアピールのため、無慈悲なまでにトライを重ねる。95年の日本戦がその典型で、マーク・エリスの6トライを筆頭に21本というトライの嵐だった。

 ナミビア戦もマコウ主将や司令塔のSOカーターの代わりに、センターのウィリアムズら世界屈指の攻撃力を持つ選手が先発で出場した。

 対するナミビアは過去出場4大会で15戦全敗。70~80点奪われる試合も珍しくない。2003年大会ではエディー・ジョーンズ現日本代表ヘッドコーチが率いる開催国オーストラリアと対戦、0―142と「新記録」に紙一重の大敗を喫した。

 最も点を取れるチームと、最も失う可能性があるチームの対戦。キックオフで、ナミビアがいきなり驚かせた。ニュージーランドが組んだモールの中に、バーガー主将とロックのウアニビの2人が割って入る。ボールに絡んで持ち上げ、相手の前進を止める。モールは停滞し、自軍ボールでのスクラムを獲得。パワー比べで簡単に負けないという意地を示した。

 開始6分にカウンターからニュージーランドが初トライ。4分後には2本目を決めたものの、その後は得点のペースが落ちた。原因は、ナミビアの守備と密集戦での抵抗にあった。

密集戦で圧力、PGでこつこつ得点

 ナミビアは出足鋭く前に出て、タックルを放つ。世界最高峰のハンドリングスキルを有するニュージーランドに珍しく落球が相次ぐ。相手がボールをキープして密集になったときは、バーガー主将とデュプレシーの両フランカーを中心にボールに絡む。試合終盤まで相手の攻撃をスピードアップさせなかった。

 「ニュージーランドに速い攻撃をさせるとトライを取られるので、密集戦にフォーカスした。球出しを遅らせることができた」とデュプレシー。ニュージーランドのウイング、ミルナースカッダーは「密集で圧力を掛けられ、攻撃のテンポが遅くなり、試合が難しくなった」。試合のポイントについての両軍主力の感想は一致した。

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