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予想一転「攻撃側有利」 レフェリングの傾向を分析
ラグビーW杯 1次リーグ、半分を終える

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2015/10/1 6:00
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ラグビーのワールドカップ(W杯)イングランド大会は10月1日(日本時間)までに、出場全20チームが1次リーグの半分に当たる2試合を終えた。今大会のこれまでのレフェリング(レフェリーの判定)をみると、大会前は「守備側有利」が世界の潮流だったが、W杯が始まってからは「攻撃側有利」へと変化しているのがうかがえる。今大会のレフェリングの傾向を分析してみた。

「この大会はノット・ロール・アウェーの反則が多い。今日の両チームもそうで、プレーするのに苦しんだ」。9月27日(日本時間)、ウェールズに25-28で破れた開催国イングランドのランカスター監督はレフェリーの笛の傾向への不満を公言した。「ノット・ロール・アウェー」(テレビ放送の字幕では「ノット・ムーブ・アウェー」と表示されることもある)はタックルをした選手がその場からすぐに離れずに、攻撃側の球出しを邪魔する、または遅らせる反則だ。日本代表の首脳陣からも「大会前までは守備側有利だったのに。予想外の展開だ」との声が漏れる。

■タックル後の「義務行為」を厳格に判定

「特にタックルをした選手の『義務行為』に加え、相手側のボールを奪おうとする選手が『自立』しているかどうかを厳格に見ている」。日本のあるトップレフェリーはW杯のレフェリングの傾向を分析する。タックルをした選手は必ず一度、相手を離さなければならず、その義務行為を怠ったままボールに働きかけることはできない。相手ボールを奪おうとする選手は、他の選手に寄りかかったり地面に手をついたりせず、自分の両足でしっかりと自立していなければならない。

いずれもブレイクダウン(タックル後のボールの争奪戦)では重要なプレーで、だからこそ反則ぎりぎりの行為が頻繁に起こる局面なのだが、大会前の国際試合などではこうしたぎりぎりのプレーを、レフェリーがいわゆる「流す」傾向にあった。その結果、攻撃側のボールを守備側が奪う「ターンオーバー」という現象が頻繁に見られた。一方、今大会ではターンオーバーよりも、攻撃側がフェーズを重ねる、つまり攻撃を継続するシーンが目立つようになっている。

■ルール改正の背景に守備の技術の発達

そもそも「守備側有利」という表現は適当でないのかもしれない。「守備の技術が発達した」と評価するほうが妥当だろう。というのも、ラグビーのルールは常に攻撃側が有利になるよう改正されてきた経緯がある。例えばラインアウトで味方の選手を持ち上げる「リフティング」という行為は以前は禁じられていた。これが認められるようになり、ラインアウトで投げ入れる側のボール獲得率は飛躍的に高まった。スクラムにおいて守備側(攻撃側も)のバックスの選手がスクラム最後尾から5メートル離れるよう義務付けられたのも、攻撃側によりスペースを与えるためだ。ブレイクダウンでも同様に攻撃側が有利になるようルールが改正されてきた。

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