2019年8月22日(木)

金星と敗戦で見えたもの 日本、残り2戦へのカギ

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2015/9/28 6:30
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南アフリカ戦で勝った後、スコットランドに敗れたラグビー日本代表。最初の大金星の勢いが、一気に消えてしまったかのようにもみえる。

しかし、もともと1次リーグ前半を終えた時点で日本が目指していたのは、スコットランドを破っての1勝1敗。勝ち星を挙げる相手は変わったが、「本来の予定通り。いい位置にいる」とプロップの稲垣啓太(パナソニック)は話す。試合の中身でも、過去のワールドカップ(W杯)にない自信をつかんでいる。

選手のとっさの判断、11人モール

「FWはフィジカルでしっかり戦えている。すごく手応えがある」とロックの真壁伸弥(サントリー)は言う。バックスの方も「体を当ててみて日本の方がフィジカル、フィットネスで上だと分かった」とフルバックの五郎丸歩(ヤマハ発動機)が話す。

南アのプロップ、ムタワリラら一部の選手の突進には、2人掛かりでも前進を許す場面はあった。しかし、これは一部の局面。日本が肉弾戦で強豪相手と同程度に渡り合えていることは、様々なプレーで証明されている。

例えば、ラインアウトでボールをキャッチした選手を中心に集団で押し込むモール。高校、大学、社会人と年代を問わず国内でよく見られるこのプレーは、日本の隠れたお家芸といえる。今回を含めた過去3大会、チームでの戦術的な重要性が低く、練習時間も短いのに、必ず得点に結びつけてきた。

南ア戦でのモールはFWの8人だけでなく、後方にいたバックス3人も駆け寄って参加。最終的に11人で押してトライを決めた。準備していたプレーではなく、選手のとっさの判断だ。日本選手の体と頭に染みついた習慣が生きたといえる。

前大会まで日本のモールがトライに直結したのは、フィジー、カナダのような同格との試合だけ。決勝トーナメントに進むレベルの相手には、数メートル押せても、ゴールラインの手前で止められることがほとんどだった。

今回の日本は優勝候補の南アと、伝統的にFWが強いスコットランドを押し切った。以前より重い相手にも通じるようになったのは、身体面の成長のたまものだ。過去3年間、普通は練習の強度を落とす試合直前まで筋力トレーニングをした成果で、各選手の筋肉量は数キロ増した。

長年の弱点、スクラムにも手応え

それでも日本選手の体格は2チームと比べるとまだ小さい。では、なぜ押せるのか。来日7年目、フランカーのマイケル・ブロードハースト(リコー)は話す。「低くなって、よりタイトに(味方同士が密着して)組めば、いい結果が出る」

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