「空気で洗う洗濯機」 水要らず、オゾンで除菌・消臭
「ユニーク白物家電」実力テスト(上)

手のひらサイズの"洗濯機"として「コトン」をヒットさせたハイアールアジアが、今度は「空気で洗う洗濯機」を発売した。「ラクーン AHW-SR1」は、洗濯機といっても水は一切使わず、オゾンを使って衣類を除菌・消臭する新コンセプトの家電だ。
ラクーンはオゾン発生器の放電によって空気からオゾンを作り、衣類の入った袋状のカバーの中に満たす。気体であるオゾンは強い酸化力があるので、においや雑菌を分解して取り除く。
シャツやジーンズで試したところ、数時間後には汗などのにおいが消えていた。焼き肉のにおいや体臭、加齢臭などにも効果がありそうだ。傷みやすい布地の服や革ジャケットのように、頻繁なクリーニングや洗濯を避けたいものに気軽に使えるのは便利。においを取り除くだけでなく、香りを付ける「フレグランスモード」もある。
ただし、本体の高さが167cmもあり、価格は8万円近い。利用頻度が高く置き場所も確保できるなら、満足度は高いだろう。

部屋の空気かき混ぜ乾かす
「洗濯物に風を直接当てて乾かす」という除湿機の常識を覆したのが「サーキュレート ドライ RJ-XA70」(象印マホービン)。筒状の本体から最大360度の方向に送風し、部屋全体の空気をかき混ぜて空気の流れを起こす。この結果、部屋に干した洗濯物をムラなく乾かす仕組みだ。
使ってみたところ、3人家族の衣類(約5kg)を3時間程度で乾燥できた。風量「強」の運転音はそれなりに大きかったが、静音モード(夜干しコース)なら夜でも気にならない。衣類乾燥だけでなく、浴室や洗面所、クローゼットの除湿にも使えるのは便利だ。

さらに、除湿せずに部屋の空気をかき混ぜるだけのコースがあるので、サーキュレーター代わりにもなる。重さが9.5kgあるので移動させるのが負担だが、リビングルームに置けば冷房や暖房の効率アップにもなるため、出しっぱなしにしておくのもいい。
(日経トレンディ編集部)
[日経トレンディ2015年10月号の記事を再構成]
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