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照ノ富士に続け 遠藤ら平成生まれ力士の出世競争

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2015/9/13 6:30
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膝の状態が心配される遠藤は「秋場所では皆さんの不安を吹き飛ばす相撲を見せたい」と頼もしい

膝の状態が心配される遠藤は「秋場所では皆さんの不安を吹き飛ばす相撲を見せたい」と頼もしい

8月下旬に都内で開かれた夏巡業でのトークショー。普段は大きなことを口にはしない24歳が「膝の状態について心配するファンが多いけれど、秋場所ではそんな皆さんの不安を吹き飛ばす相撲を見せたい」と頼もしく言い切った。しかし、場所前の稽古で横綱や大関と胸を合わせると、まるで歯が立たなかった。まだ膝が完治していないということもあるが、上位陣とは歴然とした力量差があるようにみえる。

13年秋場所に昭和以降最速の所要3場所で新入幕し、9勝を挙げた。異例のスピード出世で一躍、時の人に。そこから、過熱する人気に番付が追いついていかなくなった。前頭上位と下位を行き来するばかりで、鮮烈だった幕内デビューから2年が経過した。

師匠の追手風親方(元幕内大翔山)は「(今年中に三役昇進という目標は)ケガで1年先になった。来年に上がれればいい」と話す。秋場所後の10月に25歳になる。20代後半は、相撲界ではもう中堅。残された時間は意外に少ない。

現状を一番、もどかしく感じているのは本人かもしれない。トークショーではファンから「今、最も欲しいものは?」と質問されると、「実力です」。

新たな発奮材料はある。同じ追手風部屋の大栄翔が秋場所で新入幕を果たした。幕内最年少の21歳は「自分の方が入門が1年早かったのに、(遠藤に)先を越されてすごく悔しかった」と遠藤を追い抜こうという気概を持っている。部屋のなかで切磋琢磨(せっさたくま)できる相手が現れたことは大きい。追い上げられ、尻に火がつくか。新三役が視界に入る前頭上位への復帰に向け、今場所は10勝前後が欲しいところだ。

大砂嵐

夏場所に左肩を故障して途中休場した。ケガが完全に癒えぬまま臨んだ次の名古屋場所で大砂嵐は11勝を挙げ、秋場所は自己最高位の前頭2枚目で迎える。23歳は「エジプトから日本に来たのは、休むためではない。相撲を取るために来た」。体が万全ではない中で奮闘し、新三役が視界に入る位置まで番付を上げてきた。

秋場所を前頭2枚目で迎える大砂嵐(中)。新三役が視界に入る位置まで番付を上げてきた

秋場所を前頭2枚目で迎える大砂嵐(中)。新三役が視界に入る位置まで番付を上げてきた

14年名古屋場所では鶴竜と日馬富士から2日連続の金星を挙げた。照ノ富士は、そんな大砂嵐の実力を、同世代の力士の中でも特に認めている様子だ。支度部屋のテレビで大砂嵐の取組を見守っているときも「力が強いなあ」とよく口にしている。

玉ノ井親方(元大関栃東)は「まわしを引き付けたときの力強さは幕内でも屈指の強さ」と評する。もっとも「体が硬く、(強引な技を繰り出した際などに)どうしてもケガをしやすい体にみえる」と心配な面も挙げる。

実際、頻繁に故障している。13年九州場所の新入幕以来、11場所のうち途中休場が3度に上る。1度目が14年春場所で「右大腿部内転筋挫傷」、2度目が14年九州場所で「前脛骨(けいこつ)筋肉離れ」、そして3度目が今年夏場所の「左肩甲骨骨折」。常に体のどこかにテーピングが施されている。

浅香山親方も、体が硬く、取り口が強引なところが故障を繰り返す理由とみる。「ケガが多いと、稽古にブランクができるので強くなるのが難しい。故障しない体をつくるために、(またわりなど)体を柔らかくする稽古をもっとやった方がいい」と助言する。

大砂嵐も13年九州場所に「アフリカ大陸から初めての幕内力士」として話題となってから、まもなく2年がたとうとしている。平幕では平成生まれでもっとも番付が上の大砂嵐が、照ノ富士に続いて同世代の出世競争から抜け出せるだろうか。

(田村城、吉野浩一郎)

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