2019年9月20日(金)

大阪は東京より蒸し暑い? 絶対湿度が示す快適条件
松尾和也 松尾設計室代表

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2015/9/17 6:30
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ケンプラッツ
2015年も本当に蒸し暑い夏になりました。蒸し暑さを測る指標としては湿度が一般的ですが、湿度には「相対湿度」と「絶対湿度」があります。その違いと、加湿や除湿の考え方を、松尾設計室の松尾和也代表に解説してもらいます。(ケンプラッツ編集部)

今の日本の夏はもはや亜熱帯といえるくらい蒸し暑いですが、相対湿度で見てみると、乾燥を強く感じる冬とはさほど違いが無いように思います。そこで東京と、とにかく蒸し暑いとされる関西の代表的な都市の相対湿度を比較してみました。

東京、大阪、神戸、京都の月平均相対湿度。単位は%(資料:理科年表の1981~2010年の平均値を基に松尾和也が作成)

東京、大阪、神戸、京都の月平均相対湿度。単位は%(資料:理科年表の1981~2010年の平均値を基に松尾和也が作成)

東京、大阪、神戸、京都の月平均相対湿度を比較したグラフ。単位は%(資料:理科年表の1981~2010年の平均値を基に松尾和也が作成)

東京、大阪、神戸、京都の月平均相対湿度を比較したグラフ。単位は%(資料:理科年表の1981~2010年の平均値を基に松尾和也が作成)

相対湿度を見ると、どの都市も1月が最も乾燥していて7月が最も湿っているように見えます。ただ、東京の場合はそれぞれ49%(1月)と73%(7月)と、その差はわずか24%。倍率にして1.5倍程度しか変わりません。

実際には、冬は加湿が必要で夏は除湿が必要なのはご存じの通りです。

相対湿度は同じ水分量でも温度が高くなれば低くなりますし、低くなれば高くなります。要するに、温度によってころころ変わる本当にフラフラした指標なのです。

■相対湿度と絶対湿度

では、空気中にはどの程度の水分が含まれているのか。

これを的確に表す指標が絶対湿度と呼ばれるものです。空気1m3(立方メートル)中に何g含まれるかを表すものは「g/m3」、空気1kg中に何g含まれるかを表すものは「g/kg」、空気1kg中に何kg含まれるかを表すものは「kg/kg」、というように3つの単位で表示します。g/kg とkg/kgの2つは、「k」がつくかどうかだけの差で実質的には同じものです。

まずここで、空気1m3の重さを知っておく必要があります。これは温度が上がるにつれて軽くなるのですが、常識として「1m3=1.2kg」と覚えておくと良いでしょう。

これは、想像よりはるかに重い数字だと思います。しかし、水1m3が1t(トン)であることを考えると、その1/1000というのは妥当な重さであることも理解しやすいかと思います。ちなみに建築の世界では、重量あたりの指標であるg/kgもしくはkg/kgで表示されることが多いです。

ここで、熱環境を考える上で一番基礎となる「湿り空気線図」を見てみたいと思います。

湿り空気線図は横軸が温度、縦軸が絶対湿度(kg/kg)を表します。これで見ると、絶対湿度は0 kg/kg(0g/kg)から0.038 kg/kg(38g/kg)まで記載されていることがわかります。本当はg/kgの方が分かりやすいのでそちらを使いたいのですが、見やすい表がこれしかなかったのでkg/kgの表を掲載しました。

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