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阪神・藤浪、3年目の進化 腕の振り改善で制球安定

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2015/8/18 6:30
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阪神が大混戦のセ・リーグで一歩抜け出した。本拠地甲子園を高校野球に明け渡してから9勝3敗とペースを上げて首位を快走。10年ぶりのリーグ優勝に向けて好位置につけている。チームをけん引しているのは先発陣。なかでもプロ3年目の藤浪晋太郎(21)が大黒柱に育ったことが大きい。松坂大輔(現ソフトバンク)以来となる高卒1年目から3年連続2桁勝利を挙げ、10勝、152奪三振はリーグトップ。順調にいけば開幕前に目標にしていた180投球回にも到達できそうで、初のタイトルも視野に入ってきた。

精神的にも成長、堂々のマウンド

春先から絶好調というわけではなかった。オフの合同自主トレーニングで前田健太(広島)から学んだ「脱力」をテーマに掲げたが、投球フォームが定まらず、開幕から5月8日の広島戦まで1勝4敗。その広島戦では自己ワーストの7失点(自責2)を喫し、和田豊監督からは「一本調子でスピード差(緩急)がない。もう一工夫ほしい」と指摘されていた。

ターニングポイントになったのが5月14日のヤクルト戦の五回、成瀬善久を打席に迎えた場面だ。相手が投手ということもあって、単純に打ち取るのではなく、フォーム修正の絶好機ととらえたのが良かった。「上からたたきつけて、捕手の後ろまで球が突き抜けていくイメージ」で投げて3球三振。リリースポイントが安定し、指にかかった速球が低めに決まった。結局、この試合を完投して復調。続く20日の巨人戦では1-0という緊迫した展開も手伝ってプロ初完封勝利を挙げた。「正直、自分でも少ししびれた。点数をとられないのは気持ちいい」。もがき苦しんでいた右腕に笑顔が戻った。

2戦連続で1試合を投げ切った自信は藤浪を精神的にも成長させた。マウンドでの立ち居振る舞いはシーズン序盤と比べものにならないほど堂々としていて、貫禄たっぷり。6~7月は8戦5勝(1敗)。現在5完投はリーグトップタイで、和田監督からは前半戦のチームMVPに指名されている。

藤浪の投球成績
13年14年15年
登板242520
勝利101110
敗北685
完投025
完封勝ち002
投球回137回
2/3
163回140回
奪三振126172152
防御率2.753.532.76

(注)15年は17日現在

他球団も21歳の成長を認めていて、各方面から「制球がよくなった」という声が聞こえてくる。「今年は安定している。褒め殺すしかないな」とはDeNA・中畑清監督の評。ここまで4戦全敗と歯が立たない敵将からすれば、最も相手にしたくない投手だろう。

ほしい場面で三振奪えるように

3年目の進化をひもとく上でヒントになりそうなのが腕の振りだ。これまでの藤浪といえば、良くも悪くも球が暴れるのが特徴だった。特に多かったのは左打者の外角への抜け球。これは腕の横振りが原因で、走者を背負って「1点もやれない」と力めば力むほど、自身の思いとは裏腹にボールがシュート回転していた。

それが「上からたたく意識」を持つことによって随分と球の軌道が修正され、制球できるようになった。直球の精度が高まれば、カットボールやフォークボールもより効果的に使える。昨季に比べて三振がほしい場面で奪えるようになったのは、それと無関係ではないだろう。

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