2019年9月23日(月)

5分前行動のすすめ 時間通りはすでに遅刻

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2015/8/16付
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forbes

ここに魔法の薬がある。これを飲めばもっと稼いで幸せになれるし、スリムにみえて人間関係も良くなる。これこそ革命的な新型医薬品「遅刻ゼロ」。1日1回飲むだけで時間通りに行動できるようになり、あなた自身そして周囲の人たちの人生をぐんと豊かにしてくれるはずだ。

冗談はさておき、遅刻は論外だ。厳しいようだがそれが真実であり、もっと頻繁に人の口にのぼってもいい。夕食の会席でも電話会議でも、コーヒー片手の打ち合わせでも同じこと。あなたが時間を厳守できるかどうかは、あなたのという人間の多くを語るのだ。

私は遅刻がとにかく嫌いで、遅刻と考えただけで吐き気がする。私自身もたまに遅刻することがあるが、そんなときはいつも脂汗をかく。遅れれば遅れるほど汗はひどくなる。15分も遅れればまるで泳いだあとのようにみえる。

このテーマに関して、私はかなりの少数派に属する。ほとんどの人は待ち合わせ時間とか締め切りを、予定があるという簡単な通知のようにしか捉えていないようだ。時に罵るような前置きまでつけて神経質だとか理不尽だとか私は呼ばれたことがある。遅刻が常態化している世の中では、時間厳守というテーマを持ち出すことは人気を得る手段にはならない。私はそれでも構わない。

我々が待ち合わせ時間や締め切りを設定するのにはわけがある。時間を決めれば、協力して何かに力を注ぐことができるし、時間と労力の無駄遣いを最小限に抑えられ、見込みも立てられる。もしだれもが「待ちぼうけ」を食わされ、さらに「時の流れに身を任せ」というありさまだったら、どのくらい物事が片付くだろうか。まさに非効率そのものだ。先週、私が13人(そう、数えてみたのだ)から待ち合わせ時間をすっぽかされたり、締め切りを破られたりしたことを考えてみても、想像に難くない。

「私の責任です」「ごめんごめん」そして「ちょっといろいろあって」などと連発される言葉でうやむやにしているようだが、感染症が猛威を振るっているようにみえる。ここで期待される返事は「まったく問題ないですよ」なのだが、実際は大いに問題だ。問題はこんなにある。

■敬意が感じられない

時間を守るとは、相手への敬意である。相手を価値ある人と認め感謝していることを示す。会議の参加者への敬意がないなら、なぜそもそもその人たちと会おうとするのか。

■配慮に欠ける

そのつもりがなくても、遅刻は相手の人生への配慮が全般的にかけていることを露呈する。相手のことなど関係ないという態度だ。

■尊大なタイミング

意図して遅刻するのは、パワーゲームだ。遅刻により相手の人たちに「こっちが上」で、その人間関係において支配的な立場に立つと示している。これは「嫌なやつ」とも同義だ。

■信じられない

いや、悪い意味で。待ち合わせや締め切りを守れないと、あなたへの信用は地に落ちる。予定通りにできることを示せないのに、どうやってより難しい仕事への信用を勝ち得るのか。

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