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東アジア杯、「合格点」の選手とそうでない選手
サッカージャーナリスト 大住良之

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2015/8/11 6:30
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9日まで中国・武漢で行われた東アジアサッカー連盟(EAFF)東アジアカップ2015で、「国内組」だけで戦った日本は3戦して2分け1敗、勝ち点2で4チーム中最下位という成績に終わった。

2日に北朝鮮と初戦を戦い、代表デビュー戦のMF武藤雄樹(浦和)の得点で先制したものの、終盤に投入された長身FWに対応できず、逆転負けを喫した。

■大会直前にJリーグ、準備不足響く

第2戦は5日の韓国戦。好敵手を相手にバヒド・ハリルホジッチ監督は「リアリスト」の戦いに徹し、CK崩れからMF山口蛍(C大阪)が同点ゴールを決めて1-1で引き分けた。

そして中国との9日の最終戦。日本は序盤にパワーで押し込まれ、先制点を許したが、41分にDF槙野智章(浦和)のスルーパスを受けて突破したDF米倉恒貴(G大阪)のクロスを武藤がワンタッチで決めて追いつき、1-1で引き分けた。

今大会の日本代表を語るうえで「準備不足」が重要要素として挙げられると思う。

大会で2つの週末がつぶれるため、直前の水曜日(7月29日)にJリーグの試合が入った。日本代表チームは翌30日に出発し、わずか2日間の準備で初戦に臨まなければならなかった。特に初戦の終盤に崩れたのは、選手たちが疲労を引きずり、コンディションが整わなかったことが原因だった。ただ、この日程は優勝した前回、2013年韓国大会と同じものであるが…。

もうひとつの「準備不足」はハリルホジッチ監督の側にもあったように思う。6月16日のロシア・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選のシンガポール戦(埼玉)を戦った後、ハリルホジッチ監督は約1カ月間の休暇に入っており、Jリーグの視察はスタッフ任せだった。満足にプレーできる状態でない選手まで7月10日に発表された50人の予備登録メンバーに含まれていたのは、明らかに監督の情報不足だった。それは、23人に絞るときの、特にFW選びにおいて明らかだった。

■「使える選手」の筆頭は湘南・遠藤

今大会では、最終的に武漢に行った23人の選手のうち20人にプレーの機会が与えられた。ピッチに立たなかったのは、GK権田修一(FC東京)の故障で追加招集されたGK六反勇治(仙台)のほか、DF水本裕貴(広島)とMF米本拓司(FC東京)だけ。

ハリルホジッチ監督の下、日本代表ですでに確固たる地位を築いているDF槙野、森重真人(FC東京)、MF山口、柴崎岳(鹿島)、FW宇佐美貴史(G大阪)の5人は全3試合に出場した。初招集はDF遠藤航(湘南)、米倉、MF武藤、米本、そしてFW浅野拓磨(広島)と倉田秋(G大阪)の6人。他は、過去に招集歴はあるものの、まだ力を証明していない選手たちだった。

そして武漢での3試合は、残酷なまでに「A代表で使える選手」とそうでない選手を明らかにしてしまった。

「使える選手」の筆頭が遠藤だ。湘南では3バックの右、来年のリオデジャネイロ五輪を目指す22歳以下(U-22)日本代表ではボランチを務める選手。最初の2試合では「初体験」という右サイドバックでプレーし、最終戦はボランチで使われた。そのすべてのプレーで文句なく「合格点」がつけられたのだ。

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