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女子ツアー「おババ会」 ベテラン勢が盛り上げる

ゴルフライター 月橋文美

若手台頭が著しい中、今季の国内女子ツアーをゆるりと盛り上げているのはベテラン選手たち。38歳の大山志保は全米女子オープンでも優勝争いに絡み、41歳の表純子は最多連続出場記録を更新中。茂木宏美(38)、佐藤靖子(36)らも前半戦の優勝戦線をにぎわした。彼女たちは女子ゴルフ界の「レジェンド予備軍」だ――。

入会資格「35歳以上のツアーメンバー」

女子ツアーには「おババ会」なる集合体(?)がある。入会資格は「35歳以上のツアーメンバー」だ。2012年の6月、当時38歳だった表が藤野オリエ、茂木と3人で食事した際「自分たちベテラン選手も頑張っているところを見せたい。たまには"おババ"たちみんなで集まる場があってもいいかなと思って」と音頭をとり、会を発足させたという。

1990年代までは、国内女子ツアーの中心は30代の選手たちだった。しかし、21世紀に入り、ジュニアゴルフ出身選手たちがデビュー直後から次々に活躍する風潮となり、いまや賞金ランキングシード選手の平均年齢は27歳。50人の中に30歳以上は13人しかいない。さらに35歳を超えているのは、最年長の表に加え、姜秀衍(カン・スーヨン、39)、大山、李知姫(36)の4人だけだ。「ひと昔前までは、おばさんプロが若手カワイコちゃんプロを嫁いびりのようにいじめてる、なんて言われてましたけど、今はそんな噂も上がらないぐらい、おばさんプロが少なくなっちゃって。若い子たちの片隅で小さくなってますよ」とは、数年前に聞いたベテラン選手の声。その真偽のほどはさておき、確かにツアー内の勢力図は若手中心へと変化しているようだ。

永久シードの不動含め年2~3度親睦会

だからこそ、の「おババ会」。現役永久シード選手の不動裕理(38)、2013年公式戦・ワールドレディース・サロンパスカップ優勝で16年まで3年間の特別シードを持つ茂木を加え、さらにQT(最終予選会)ランキング上位で今季ツアーの出場権を得ている佐藤靖、鬼沢信子(45)、福嶋浩子(37)、斉藤裕子(47)、山本薫里(41)らを中心に、年に2~3度の親睦食事会が催されているという。

今季の会長は、最年長の斉藤。副会長が鬼沢で、表が幹事長、書記会計を茂木が務めているとか。3月の第2戦・ヨコハマタイヤ・プロギア・レディースで「姜秀衍とともに初の国際会員」(表)である李知姫が優勝、その祝勝会も兼ねて第4戦会場付近の宮崎市内で15年度第1回集会が行われた。主役の李に斉藤、鬼沢、表、山本、茂木、福嶋浩、佐藤靖が出席、楽しいひとときを過ごしたという。

李は「ここでは私が末っ子です。優勝お祝いのケーキまで用意していただきまして、ありがたくて涙が出そうでした」と自身のブログにつづっている。茂木は「おババ会が私の励みです! メンバーの活躍が励みになり刺激にもなります」と話す。

6月のアース・モンダミンカップでは、その茂木が初日首位タイ発進を果たし、同日に表がツアー最多記録を更新する155試合連続出場を果たした。11年開幕戦のダイキンオーキッドから、レギュラーツアー全試合に出場。賞金ランキング25位以内&同年ツアー優勝者しか出られないツアー選手権リコー杯なども含めて4シーズン半、棄権も失格もなしの大記録到達だった。「私、小学校から高校まで全部皆勤で表彰されたんですよ。元気だけがとりえです。よく寝て、よく遊ぶ、それが秘訣ですかね。おババ会でもいつも、みんなでもっと頑張ろうって励まし合ってます。それも元気の源のひとつかな」と表。これからも「出られる限り出続けていくつもりです」と語っている。

メジャー5位の大山「ゴルフ人生長い」

7月はメジャー大会の中でも最高峰とされる全米女子オープンで、大山が優勝争いを演じ、5位になった。「今回の全米は、日本ツアーで優勝した時よりも大きな反響がありました。今度は優勝、って言われるけれど、自分はまだそのレベルにいっていない」。全英リコー女子オープンでは予選落ちとなったが、「一歩一歩、進んでいくだけ。年齢は38ですけど、まだまだ自分のゴルフ人生は長いです」。

李が語る。「志保ちゃんの活躍は本当にうれしかったし、テレビを見ていただけだけど、私も頑張ろうって、すごく元気と勇気をもらった。日本ツアーでも若い選手がどんどん増えてますけど、韓国ツアーではもっとその傾向が強いみたい。この前のオープンウィークに帰って後輩のプロと食事したら『先輩、もう私がツアーで最年長みたいなものなんです。もう、おばあちゃん扱いですよ』って。その子、まだ29歳なんですよ。でも日本では表さんも志保ちゃんも、茂木さんも頑張ってるし、不動さんももっと試合に出てきて欲しい。アッコさん(福嶋晃子)も今でも誰より飛ぶし……。私は先輩たちの素晴らしい技術を見て、もっと勉強していきたい」。

佐藤靖は昨年のファイナルQTで、ママさんプロとして史上初めてトップ通過した。今月初めには、下部ツアーの日本臓器製薬レディースABC杯で43歳の大竹エイカが優勝している。

大相撲で歴代1位の幕内出場が1470回という記録を持つレジェンド・元関脇の旭天鵬は引退を表明したが、国内女子ゴルフ界には、そんな「レジェンドの卵」たちがわんさかいる。

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