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静電塗装の帯電量を測定する技術 ユーテック

2015/8/3付
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日経テクノロジーオンライン

ファラデーゲージを利用した測定原理
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ファラデーゲージを利用した測定原理

 電荷量測定装置などを開発・製造するユーテック(本社奈良県大和郡山市)は、気体中の粉体や液滴の帯電量を測定する技術を開発した。この技術が威力を発揮するのが静電塗装だ。噴霧した塗料の液滴の帯電量を計測することで、塗料が付着する効率(塗着効率)の改善が期待できる。2015年1月から測定・解析サービスを展開しており、既に自動車メーカーなど10社ほどが同サービスを利用しているという。同サービスの価格は、1日当たり20万円(税別)。

 自動車のボディーの塗装などに使われる静電塗装は、帯電させた塗料を塗装面に噴霧する。塗料が静電気によって塗装面に引きつけられるため、効率的に塗装できる。しかし同社によると、静電塗装でも吹き付けた塗料の2~3割程度は付着せずに廃液処理されているという。塗料の液滴の帯電量が分かれば、帯電量の分布が把握でき、塗料に印加する電圧や噴霧の圧力、塗料の吐出量などの塗装条件を最適化しやすくなるとしている。

システム構成
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システム構成

 帯電量は電荷量測定に広く利用されている「ファラデーゲージ」の原理を利用して計測する。互いに絶縁された導体の2重円管の内管に帯電物を吸引し、それによって生じた静電誘導の電位差から帯電量の総量を計測する。吸引した帯電物の質量を測ることで質量当たりの帯電量が分かる仕組みだ。細い2重管構造のプローブを塗料の噴霧域に差し込んで数カ所を計測すれば帯電量の分布も分かる。

 もともと同社は、複写機などのトナーの電荷量などを計測する装置を開発しており、その技術を応用した。ただし、内管と外管の間に粉体や液滴などの帯電物が付着すると絶縁を担保できなくなるため、内管の内側だけに誘導するように内管と外管の間に空気を流すといった独自の工夫を図っている。「気中の微小な液滴の帯電量を計測できる装置は他にないだろう」(ユーテックR&D事業本部要素技術開発センター所長羽田勇氏)。

測定プローブ
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測定プローブ

 空気中の粉塵などの帯電量計測などにも使えることから、静電塗装だけでなく集じん装置の効率改善などにも役立つとみている。今後は、塗料と一緒に捕捉してしまうフリーイオンの影響を極力小さくし、計測に必要な吸引量を10mg程度から2、3mg程度にまで減らしたいとしている。

(日経テクノロジーオンライン 吉田勝)

[日経テクノロジーオンライン 2015年7月31日掲載]


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