欧米で先行、社会インフラに「IoT革命」の波

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2015/8/5 6:30
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日経BPクリーンテック研究所
 さまざまなモノがインターネットにつながる「IoT(Internet of Things:モノのインターネット))が製造業分野で普及してきた。ドイツでは「インダストリー4.0(Industrie 4.0)」と呼ばれる産業革命が注目されているが、「IoT革命」の波がインフラ分野にも押し寄せている。

日経BPクリーンテック研究所がこのほど発行した『IoTプロジェクト総覧 社会インフラ編』によると、IoTによって社会インフラを改善するソリューションは、スマートモビリティー、スマートパーキング、スマートライティング、スマート廃棄物処理、エネルギー管理、環境モニタリング、犯罪防止、流通・小売りサービスといったさまざまな分野に拡大してきている(表1)。

表1 IoTを活用した主要な社会インフラ向けソリューション(出所:『IoTプロジェクト総覧 社会インフラ編』)

表1 IoTを活用した主要な社会インフラ向けソリューション(出所:『IoTプロジェクト総覧 社会インフラ編』)

これらはいずれも都市化に伴うさまざまな社会課題を解決する手段として登場した。深刻化する渋滞の解消、地球温暖化問題解決のための二酸化炭素(CO2)削減、ごみの効率的な回収、災害対策、さらには犯罪防止といった分野で、IoTが解決策を提供できることが明らかになりつつある。

■欧米でIoTプロジェクトが活発化

IoTを活用して社会インフラを改善しようというプロジェクトは、まず欧米からスタートしている。特に盛んなのがスペインであり、サンタンデール市、バルセロナ市、バレンシア市では、街中にセンサーを張り巡らし、情報をクラウドにあるIoTプラットフォームに集約して、分析・処理し、アプリケーションごとに見える化や最適制御をかける、といった取り組みが活発化している(図1)。

図1 社会インフラにIoTを活用した際の情報とサービスの流れ(出所:『IoTプロジェクト総覧 社会インフラ編』)

図1 社会インフラにIoTを活用した際の情報とサービスの流れ(出所:『IoTプロジェクト総覧 社会インフラ編』)

例えば、バレンシアでは主要道路を走行するすべての自動車や公共交通機関、自転車や歩行者の流れをセンサーで"見える化"して、最適制御に役立てている(図2)。

図2 バレンシアで交通情報を集約する交通管理センター。市内300kmにおよぶすべての自動車や交通機関の流れをスクリーンに表示して最適にコントロール(撮影:日経BPクリーンテック研究所)

図2 バレンシアで交通情報を集約する交通管理センター。市内300kmにおよぶすべての自動車や交通機関の流れをスクリーンに表示して最適にコントロール(撮影:日経BPクリーンテック研究所)

具体的には、300kmにおよぶ主要道路に約3500台のセンサーを設置し、自動車の交通情報を交通管理センターに集約。いち早く交通事故に対応すると共に、混雑情報を基に信号の間隔などをリアルタイムに変化させて渋滞を防止する。

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