近畿道紀勢線が延伸、9月にすさみ南ICまで

2015/7/29付
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日経コンストラクション

国土交通省近畿地方整備局紀南河川国道事務所が和歌山県南部で整備を進めてきた近畿自動車道紀勢線の南紀白浜インターチェンジ(IC)―すさみ南IC間(約24km)が、2015年9月に開通する。この区間の西側では南紀田辺IC―南紀白浜IC間(約14km)が7月12日に先行して開通している。南紀白浜IC―すさみ南IC間の開通で、大阪府松原市から和歌山県すさみ町までの約170kmが連続する自動車専用道路でつながる。

近畿自動車道紀勢線と開通区間の位置図。「今回開通区間」とあるのは7月12日に開通した区間で、「9月開通予定」とある部分が南紀白浜IC―すさみ南IC間(資料:国土交通省紀南河川国道事務所)

近畿自動車道紀勢線と開通区間の位置図。「今回開通区間」とあるのは7月12日に開通した区間で、「9月開通予定」とある部分が南紀白浜IC―すさみ南IC間(資料:国土交通省紀南河川国道事務所)

都市部の京阪神地区との自動車専用道路による接続は、観光産業を中心とした紀伊半島南部の地域活性化に寄与する期待がある。併せて、7月と9月の開通区間(計約38km)は国道42号の内陸側なので、南海トラフ巨大地震で海岸沿いを走る国道が被災した場合には、開通区間を復旧支援ルートにできる。さらに、同国道の代替ルートとしての役割にも期待がかけられている。

7月に開通した区間も含めた南紀田辺IC―すさみ南IC間(約38km)は、3対1の割合で国と地方自治体(和歌山県)が費用をそれぞれ負担する新直轄方式で整備している。総事業費は、合計で約2177億円。道路を暫定2車線で整備しているが、総事業費には4車線分の用地取得費用も含んでいる。開通後は無料で通行できる。

開通区間は山間部が多く、橋やトンネルも多い。約38kmの区間内に44の橋と、22本のトンネルを築いた。

開通区間で最も長い橋は白浜町に架かる日置川(ひきがわ)橋で、橋長は888m。27径間の橋で、連続中空床版橋と鋼連続合成少数鈑桁橋、連結プレテンションT桁橋、鋼単純細幅箱桁橋を組み合わせて造った。

建設中の日置川橋の様子。長さは888m(写真:国土交通省紀南河川国道事務所)

建設中の日置川橋の様子。長さは888m(写真:国土交通省紀南河川国道事務所)

トンネルは、延長2841mの黒崎トンネルが最長。すさみ町内にNATM工法で築いた。トンネル内の標準的な幅員は9.5m。開通時には「長井坂トンネル」と名称を改める予定だ。

黒崎トンネルの西側坑口の様子。開通時の名称は「長井坂トンネル」になる予定だ(写真:国土交通省紀南河川国道事務所)

黒崎トンネルの西側坑口の様子。開通時の名称は「長井坂トンネル」になる予定だ(写真:国土交通省紀南河川国道事務所)

黒崎トンネルの東側坑口の様子(写真:国土交通省紀南河川国道事務所)

黒崎トンネルの東側坑口の様子(写真:国土交通省紀南河川国道事務所)

近畿自動車道紀勢線は大阪府松原市を起点とし、和歌山県田辺市などを経由して三重県多気町に至る約340kmの自動車専用道路。紀南河川国道事務所によれば、7月下旬の時点で全線が開通する時期は公表していない。

(ライター 山崎一邦)

[ケンプラッツ 2015年7月28日掲載]

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