渋谷駅再開発の駅本体工事、いよいよ9月に着手
東日本旅客鉄道(JR東日本)は2015年7月14日、懸案だった渋谷駅の改良事業について、9月から本体工事に着手すると発表した。同駅周辺エリアで進む再開発と連動する形で、同社は2014年4月から同駅改良の準備工事に着手していた。
本体工事の主な内容は、JR埼京線ホームの移設やJR山手線ホームの改築などで、同社負担分の事業費は約750億円だ。全体の完成は2027年度の予定だが、埼京線ホームの移設については2020年春までの完了を目指す。

埼京線ホームの移設は、北側に約350m移動させるもの。現在は駅南端にあり、並行する山手線のホームと南北にずれた配置となっている。両線のホームの位置をそろえることで、乗り換えの利便性を向上させる狙いがある。
山手線ホームについては、内回りと外回りで分かれているホームを一体化する。そのほか、ホームとコンコースを結ぶエレベーターや東西自由通路を整備したり、コンコースを拡張したりする予定。
国道246号の渋谷駅付近の区間では、国土交通省関東地方整備局が拡幅事業を手掛ける。JR東日本はこの事業に合わせて渋谷駅改良の本体工事を進める計画だ。

同社は本体工事の計画業務を、ジェイアール東日本コンサルタンツ・ジェイアール東日本建築設計事務所(JRE設計)JV、パシフィックコンサルタンツ、日本交通技術の3者に委託してまとめた。施工者は現時点では未定だという。
(日経コンストラクション 安藤剛)
[ケンプラッツ 2015年7月15日掲載]
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