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野茂から20年、日本選手のメジャー挑戦を振り返る

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2015/7/14 12:00
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米大リーグに本格的に日本人選手が挑戦するきっかけとなった野茂英雄さんのドジャース入団から20年。この間、多くの日本人が夢や野望を胸に海を渡って本場のファンをうならせ、時に辛酸をなめてきた。プロ野球担当記者が日本人メジャーリーガーの歴史を振り返った。

イチローは走攻守でトップクラス

――20年間で、最も活躍した選手を挙げるとすれば。

記者G 野手はマーリンズのイチローをおいてないだろう。故障離脱もほとんどなく、走攻守すべてでトップクラスの活躍をしている数少ない選手。メジャー3000安打も近く、今後この成績に迫れる日本選手が出てくることは想像しづらい。

D 自身が塗り替えた安打記録の保持者だったジョージ・シスラーのような伝説の選手を掘り起こし、大リーグの歴史や奥深さを日米のファンに認識させた。日本人の枠を超えた偉大な存在だ。

E 挑戦しなければ次に続く選手がいたかどうかという点で、野茂も唯一無二の存在。斬新なトルネード投法からのフォークで三振の山を築き、ストライキで低迷した米野球人気にブームを巻き起こした。

H 広島に復帰した黒田博樹はベテランの域に差し掛かっての挑戦にもかかわらず、7年間先発の座を守り続けたのは立派。2010年からは5年連続2桁勝利をマーク、安定感のある投球は「6回以上投げて自責点3以下」のクオリティースタートを重視する米国でも受け入れられた。

D レッドソックスの上原浩治は日本でも力が落ちてきていると思われた「たそがれ時」に渡米し、抑えという役割でもう一花咲かせた。140キロ程度の直球とフォークを使った抜群の制球力で投球の醍醐味、核心を教えてくれた。

松井秀、中距離打者で活躍も物足りず

――期待以上に活躍した選手は。

F 元阪神の新庄剛志は打撃の意外性もあってメッツでの1年目から100試合以上に出場。底抜けの明るさと物おじしない性格で溶け込み、奥ゆかしい日本人にはない「強さ」を感じた。

B そのメッツで1990年代後半、中継ぎをこなした柏田貴史も忘れがたい。メジャー挑戦前は巨人での3年間で1勝だった変則左腕が、97年には35試合に登板して3勝。パワーがなくても強みや特徴を持っていれば生き残っていく道があることを示した。

――一方で、鳴り物入りでメジャーに行きながら辛酸をなめた選手も少なくない。

G 今季オリックスに入団した中島裕之は長打も魅力の内野手がどこまでメジャーの猛者たちに食い込めるかと思ったが、早々にけがでつまずいてメジャー昇格の機会を失った。本職の遊撃ではなく二塁や三塁と慣れないポジションを慣れない環境でやる難しさもあったのだろう。

B あえて物足りなかったといえば元ヤンキースの松井秀喜。勝負強い打撃こそ光ったが、速球を微妙に動かしてくる大リーグの投手と対峙すると、中距離打者として生きていかざるを得ない現実を突きつけられた。今後、日本人がスラッガーとして活躍するのはあり得ないとまで思わせられた。

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