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ウィンブルドン棄権の錦織、トップ10の疲労が一気に

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2015/7/6 6:30
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「疲れていたかな」。テニスのウィンブルドン2回戦棄権の理由になった左ふくらはぎ痛の原因を聞かれ、錦織圭(日清食品)はこう答えた。今季は1月から一度も棄権もなければ、試合中にトレーナーを呼ぶこともなかったのに、ウィンブルドンでの落とし穴。棄権を発表する記者会見では、ショックより疲れ果てた姿があった。

錦織にとって鬼門の欧州サーキット

「頭が疲れていた」とは、5月初旬のマスターズ大会、マドリード・オープン準決勝でアンディ・マリー(英国)に負けた時の敗戦の弁。「平常心を失っていた」は、全仏オープン準々決勝でジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)に負けた時の言葉だ。第1、第2セットとツォンガの苦手なバックハンドを攻めず、不可解な戦い方をして落としたのも、頭がクリアに働いていなかったからだろう。

そして、ウィンブルドンのケガの理由も「ヨーロッパ(滞在)が長かったし、疲れていたのかな」。全仏は組み合わせに恵まれたが、初戦から芝巧者に当たってしまったウィンブルドンはツキもなかった。

毎年、4月中旬のマスターズ・モンテカルロ大会から7月前半のウィンブルドンが終わるまでの欧州サーキットは、錦織にとって鬼門だった。ちょうどシーズン半ばにさしかかり、疲れがたまってくるころだ。

マイケル・チャン・コーチとの1年目だった昨季、自信もついてきて、誰も予期していなかったクレーコートでの初優勝をバルセロナ・オープンで飾った。その勢いに乗ってマドリード・オープンでマスターズ大会初の決勝進出を果たしたものの、途中で負傷棄権。ぶっつけ本番となった全仏は初戦敗退したが、おかげでたっぷり休養がとれた。ドイツ・ハレでのゲリー・ウェバー・オープンを経てウィンブルドンでは初めて4回戦に進出している。

昨季の反省を生かし、体を強くして臨んだ今季、4月にバルセロナ・オープンで連覇し、マドリード・オープンでは4強入りした。続くイタリア国際と全仏もベスト8。これまでこんなに安定して成績を残したことはない。だがその間、体にどれほどの負担がかかっていたのだろうか。ウィンブルドンの1週間前、ついにハレの大会で体が悲鳴を上げた。

頭も疲れて楽しむどころではなく

クレーコートから芝へ短期間で移行するこの時期は、どの選手にとっても難しい。錦織は「テニス自体はよくなっている」と話し、ウィンブルドン開幕前の練習ではストロークは切れわたっていたが、錦織の場合、頭もさえていないといけない。

「こうリターンが来たら、このあたりに誘い球を打つか。いや、思ったよりリターンが甘いから苦手のバックサイドにアプローチを打って前へ出ようか。いや、思ったより回転がかかってるから、ここは丁寧につないでおこう」。こうしたことを1球ごと、コンマ数秒の間に考えないといけないわけで、それを楽しめるのが錦織だ。しかし、頭が疲れていたら楽しむどころではなく、集中力も欠いてしまう。こんなとき、全仏準々決勝で戦ったツォンガのように「一発ドカン」で決まるサーブがあったら楽だなと、はた目にも思う。

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