強い短観、実は幻か?
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「四捨五入で数字が強く出過ぎてしまった」。日銀調査統計局の職員はいくぶん戸惑った様子でこう話した。日銀が1日発表した6月の企業短期経済観測調査(短観)。大企業製造業の業況判断指数(DI)はプラス15で、前回の3月調査よりも3ポイント改善した。市場の事前予想のプラス12を上回る強い数字になったが、日銀は企業心理がここにきて急に改善したわけではないという。
からくりはこうだ。DIは業況が「良い」と答え...
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