2018年8月20日(月)

街に溶け込めるか グーグル自動運転最新版、ITの聖地へ
宮本和明 米ベンチャークレフ代表

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2015/7/27 6:30
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 これらを合計すると、1週間に1万マイル走行分に相当する試験が可能となった。Googleは路上ではLexusベースの自動運転車で学習を続け(下の写真)、試験場では障害を再現してPrototypeで繰り返し試験する。

出典: Google

出典: Google

 路上や試験場で学習したことは、自動運転ソフトウエアに反映される。改良されたソフトウエアは、PrototypeやLexusにダウンロードされ、Google自動運転車全体がレベルアップしていく仕組みだ。

■“流し”の自動運転車を拾う?

 Googleは2016年から、新しい検証プロジェクトを始める。Prototypeをどんな用途に活用できるのか、その応用分野を探るのだ。

 同社は、自動運転車を「無人タクシー」として利用すると噂されている。タクシー会社が自動運転車を運行し、事業を展開する方式である。自動運転車で都市交通のインフラを整備する計画もある。地方政府がバスを運行する代わりに、多数の自動運転車を運行する方法だ。

 バスが乗客を乗せて定められた路線を走る代わりに、利用者は通りを走っている自動運転車を呼び、目的地まで移動する。現時点でタクシー料金は路線バスより割高だが、自動運転車になるとこれが逆転するのかもしれない。交通インフラの概念が大きく変わりそうだ。

 GoogleはPrototypeを試験するマウンテンビュー市で、無料バス「Community Shuttle」の運行を始めた(下の写真)。誰でも無料でバスを利用できる。同社は地域住民へのサービスと説明し、実際に多くの人が利用している。

出典: VentureClef

出典: VentureClef

 こうした取り組みを通じて、Googleは既に路線バスを無人運転車で置き換えるアイデアを描いているのかもしれない。それだけではない。近未来に備えて、都市交通の検証を始めたとも解釈できる。

宮本和明(みやもと・かずあき)
米ベンチャークレフ代表 1955年広島県生まれ。1985年、富士通より米国アムダールに赴任。北米でのスーパーコンピューター事業を推進。2003年、シリコンバレーでベンチャークレフを設立。ベンチャー企業を中心とする、ソフトウエア先端技術の研究を行う。20年に及ぶシリコンバレーでのキャリアを背景に、ブログ「Emerging Technology Review」で技術トレンドをレポートしている。

[ITpro 2015年6月9日付の記事を基に再構成]

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