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復権願うピート・ローズ氏 再び迷走、厳しい前途
スポーツライター 杉浦大介

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2015/6/29 6:30
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メジャー通算最多安打記録を持つピート・ローズ氏(74)が、選手時代にも出場試合で賭けをしていたと報道され、米国内で大きな話題を呼んでいる。1989年に受けた永久追放処分の解除を求め、野球殿堂入りを熱望するローズ氏。この件が本当であれば、復権を決めるコミッショナーの判断への影響は避けられそうにない。華やかな現役生活を送りながら、引退後は迷走を続ける通称「チャーリー・ハッスル」はどこへ向かうのか。

「選手としても賭け」裏付ける文書

6月22日、球界に新たな衝撃が走った。ローズ氏がレッズの監督兼任選手を務めていた86年に、選手としてプレーした試合でも賭けをしていたことを裏付ける文書を、米スポーツ専門局ESPNが入手したと報道したのだ。

この書類は、もともとは89年10月にローズ氏に近い人物から押収され、行方が確認されてなかった手書きメモのコピー。その文書には現役最後のシーズンとなった86年3~7月の賭博内容が詳細に羅列されており、1回の賭け金は2000ドル前後だった。

「ピート」とのみ名前が記された資料が本物かどうかを疑う声も出てはいるものの、状況から考えて、信ぴょう性は高そうだといわざるを得ない。

63~86年までメジャーでプレーしたローズは氏、球聖タイ・カッブの持つ記録を破り、大リーグ歴代1位の通算4256安打を放った超がつくほどのスーパースター。「ビッグレッド・マシン」と呼ばれた70年代のレッズ打線の中核を担い、200安打以上のシーズンは10度を数える。2010年、イチローがこの偉大な記録に並び、日米通算安打数でもローズ氏の安打数に迫っていることなどから、最近は日本でも再びその名が注目された感がある。

しかし、特に米国内では、近年はスキャンダラスな存在としてのみ名前が知られるようになっている。野球賭博への関与で89年に永久追放処分を受けた。その件を約15年間にわたって否定し続けていたが、04年に発売した自伝で監督を務めた試合で賭けをしていたことをついに認めた。

「みそぎは済んだ」と同情的な声も

それでも選手時代の関与は一切否定し、処分を受けてから約25年たった今年3月、大リーグ機構(MLB)に正式に永久追放処分の撤回を要請した。そんなローズ氏に対し、近年は同情的な声が徐々に増えていた印象もあった。

「ローズは過ちを犯した。私たちの国では、リチャード・ニクソン大統領があれだけの事件(70年代前半のウオーターゲート事件)を起こしても、人々は許した。だから25~26年も追放されていたのであれば、ローズも許されるべきだとは思う。ずっとウソをつき続けたのは彼の過ちで、早くそれを認めていれば今ごろはもう復帰できていただろう。選手としては問題なく殿堂入りに値する。フィールド外での振る舞いでは罰せられてしかるべきだが、その過ちまで含めて彼の軌跡は殿堂に刻まれるべきだと思う」

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