スペシャル

フォローする

グリーンはブロッコリー? 不評残った全米オープン
スポーツライター 丹羽政善

(1/3ページ)
2015/6/25 6:30
保存
共有
印刷
その他

米ワシントン州ユニバーシティープレースで行われた男子ゴルフの全米オープンは、劇的な幕切れとなった。特に最後の3ホールは、優勝を争ったジョーダン・スピース、ダスティン・ジョンソン(ともに米国)らの一挙手一投足から目が話せず、緊迫感があった。あれだけのエンディングは、なかなか見られない。

ただ、終わりよければすべてよし、とはならなかったようだ。初日、2日は、初出場の川村昌弘について回ったが、耳にしていた「選手が見えない」という評判は、残念ながら当たっていた。

ほとんどのホールで双眼鏡が必要

1番のティーショットを見届ける。ところが、第2打を見るところがない。左側は18番のフェアウエー、右側は砂の丘。ほぼ平行している10番の右側から回り込んで1番のグリーンの奥へ行ったが、スタンドは入場制限がかかって入れない。結局、2打目以降を見ることはできなかった。

2、3番はロープの外を歩きながら、全ショットを確認することができたが、打ち上げの4番はティーグラウンド以外、近くに寄るすべがない。4番とは対照的に下りとなる5番は第2打からなら間近で見られるものの、6番はグリーンに近づけず、遠くから見て傾斜がなんとなくわかる程度。7番はスタンドに行かない限り、グリーンが見えない。8番は最初から最後まで何をしているのかわからず、9番は10番のティーグラウンドの後ろから双眼鏡で見た。

残念ながら、後半も似たようなもの。実のところ双眼鏡を使ったのは9番だけではない。ほとんどのホールで双眼鏡がなければ、グリーンに寄ったのか、ティーショットがどこに落ちたのか確認できなかった。練習日の段階でアクセスの悪さに不満を覚えたファンが、せっかく手に入れた本番のチケットをオークションサイトで売りに出した、という噂を聞いたが、あながち作り話ではなかった。

25位タイに終わったビリー・ホーシェル(米国)も、ファンに同情した。「ファンにはもっと近くで見てほしい。コースのこともよくわかるし、近くで見ていればどんなショットを打ったかもわかりやすい。でも、8番なんてファンがいなかった。ゼロだ。こんなこと、今までになかった」

練習日、キャディーが足滑らせケガ

問題の一つは、各ホールを隔てる砂丘である。その上から見ることができれば一気に視界が開けるが、原則として立ち入り禁止。足場が安定せず、危険と判断され、ロープが張り巡らされた。初日の午前中、5番グリーンの横にある砂丘に多くのファンが勝手に登って観戦していたが、やがて警備員がやって来て、全員を強制的に下ろした。同じようなことは至る所で行われていたようで、小競り合いが起きたという話を聞いても驚きはなかった。あの状態では何が起きてもおかしくない。

けがでもすれば主催者側の責任。神経質になる理由は分かるが、であるならばこういう状況を想定して、仮設スタンドを増やすなどの措置がなぜ取れなかったのか。足場が悪くて、土台が組めないのであれば、売るチケットの数を制限すべきではなかったか。もしくは大リーグの各球場のように、「視界が妨げられる恐れがあります」と断って売るか――。

  • 1
  • 2
  • 3
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

ゴルフコラム

スコアアップヘ

電子版トップスポーツトップ

スペシャル 一覧

フォローする
畑岡は参戦2年目の米ツアーで目覚ましい飛躍を遂げた=共同共同

 ゴルフ界で、海外を主戦場とする選手が増えている。2019年、米ツアーでは日本人男子初のメジャー制覇を狙う松山英樹(26)が参戦6年目。18年春に米ツアー初優勝を飾った小平智(29)は2季目で真価が問 …続き (1/2)

 あと一歩だった。1日に閉幕した米女子ゴルフのメジャー第3戦、全米女子プロ選手権(イリノイ州)で、首位と9打差の23位から出た畑岡奈紗(19)は8アンダー、64と猛追。朴城炫、柳簫然の韓国勢と通算10 …続き (2018/7/2)

 日本でプレーしながら、海外志向をたびたび口にしてきた。憧れのツアーで小平が好機を呼び込み、栄冠をつかんだ。6打差12位からの大逆転劇。「(米ツアーは)目指していた舞台なので本当にうれしい」。満面に笑 …続き (2018/4/16)

ハイライト・スポーツ

会員権相場情報

[PR]