2019年9月23日(月)

FAXは日本だけ? まだあるガラパゴスに市場も注目

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2015/6/13付
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■CDは握手券が目当て

音楽CDの健闘も日本独特だ。国際レコード連盟によると日本は13年に音楽CDの販売高で世界の31%を占めて首位に立った。2位の米国(17%)に2倍近くの差をつけており、その後もCD大国の地位は揺らいでいないとみられる。

世界ではネットを通じた音楽の有料配信が拡大しており、14年時点でCDなどのパッケージと有料配信の売上高が共に69億ドル(現行レートでは約8500億円)で拮抗している。一方、日本は14年の国内の楽曲向けCDの生産額は1840億円(日本レコード協会まとめ)と音楽配信(音楽ビデオなどを除く)の売り上げの約6倍もある。

音楽情報会社、オリコンの14年のシングルCDの販売ランキングでは上位25作のうちAKB48グループが14、アイドル歌手を多く抱えるジャニーズ事務所に所属するグループが10を占める。つまり、熱烈なファンを持つ「2大グループ」が市場を支えていることがわかる。

AKBの場合、同封されている握手券を目当てに複数枚を買うファンも多い。年に1回開催される選抜メンバーを決める「選抜総選挙」の際には投票権が同封される。6日に開催された7回目の選抜総選挙では、3000枚以上のCDを買ったファンがネット上で話題になった。ジャニーズ事務所のシングルCDは音楽ビデオのDVDなどの特典付き限定版がファンを引き付ける。

全国に2400軒以上あるレンタルCD店も音楽CDの普及を後押ししている。日本コンパクトディスク・ビデオレンタル商業組合の若松修専務理事は「レンタルCD店が存在するのは日本だけ」と語る。音楽の著作権保護に関する国際的な取り決めができた際、先行してレンタルCD店が存在した日本は例外扱いされ今日に至ったという。

CDの牙城が今度こそ揺らぐと指摘されるのが「ストリーミング」と呼ばれる定額聞き放題の配信サービスの台頭だ。月額数百円~1000円程度で数百~数千万曲が聞き放題となるのが特徴。世界ではスウェーデン発のスポティファイが先行し、約6000万人が利用する。8日には米アップルも新しい定額サービスを発表した。

国内でも5月にIT大手のサイバーエージェントとレコード会社のエイベックス・グループ・ホールディングスが手掛ける「AWA」(アワ)が参入。11日には無料対話アプリのLINE(東京・渋谷)も新サービス「LINE MUSIC」を開始した。LINEは今年4月に東証への上場を申請している。同社は音楽配信で「音楽とコミュニケーションを近づける」としており、事業拡大に弾みをつけたい考えだ。

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