2018年9月26日(水)

アマゾンの先行くドローン配送 米企業、スイスで実証へ
宮本和明 米ベンチャークレフ代表

(3/3ページ)
2015/6/26 6:30
保存
共有
印刷
その他

■スイス郵便局と実証実験へ

 Matternetは、スイスのSwiss Post(スイス郵便事業会社)とSwiss WorldCargo(スイス国際航空の貨物部門)との間で、2015年夏からスイスでMatternet ONEを使った空輸システムの実証試験を開始する(下の写真)。

出典: Matternet

出典: Matternet

 この試験ではコンセプトの検証を目的とし、本格展開につなげていく。検証事項はドローンの技術面やビジネス面だけでなく、法令順守や地域住民との関係が重要な要素となる。ドローン配送では、国の法令に沿った運用が求められるだけでなく、地域住民の安全性やプライバシーへの配慮がことのほか重要となるからだ。

 ドローンを使ったビジネスでは、米Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)がサイトで購入した商品をドローンで配送するシステム「Amazon Prime Air」開発を進めている。Google(グーグル)は「Project Wing」というプロジェクトで、高速で長距離飛行できるドローンを開発している。

 Matternet共同創設者のRaptopoulosは、「Matternet ONEはAmazonやGoogleと競合するものの、ロジスティックプロバイダー(配送サービス会社)に焦点を当てビジネスを展開するので勝算はある」と自信を見せた。下の写真はカンファレンス会場となったスポーツアリーナの観客席で、講演を聞いたときの様子だ。

出典: VentureClef

出典: VentureClef

 日本市場でも、Matternetのビジネスモデルは参考になる。企業が自前でドローン配送システムを保有しておけば、自社内や他社にパーツやサンプルなどを緊急空輸できる。宅配会社や郵便局などは、ドローン配送で他社と差異化できるプレミアムサービスを提供できる。「日本版Matternet」の誕生も期待できそうだ。

宮本和明(みやもと・かずあき)
米ベンチャークレフ代表 1955年広島県生まれ。1985年、富士通より米国アムダールに赴任。北米でのスーパーコンピューター事業を推進。2003年、シリコンバレーでベンチャークレフを設立。ベンチャー企業を中心とする、ソフトウエア先端技術の研究を行う。20年に及ぶシリコンバレーでのキャリアを背景に、ブログ「Emerging Technology Review」で技術トレンドをレポートしている。

[ITpro 2015年5月19日付の記事を再構成]

  • 前へ
  • 1
  • 2
  • 3

秋割実施中!日経Wプランが12月末までお得!

保存
共有
印刷
その他

ドローン、米国の状況は

日経BPの関連記事

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報