2019年7月16日(火)

パソコン捨てても安心 ハードディスクをV字破壊
フリーライター 竹内 亮介

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2015/6/6 3:30
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2015年6月1日、日本年金機構は加入者情報などが漏洩したことを発表した。こうした漏洩に伴って拡散した個人情報は、あとから消去することが難しく、犯罪に利用されることもある。情報の管理は、非常に重要な課題であるにもかかわらず、多くの人は他人事として受け取っていることが多い。

HDDを物理的に破壊できるHDB-20V

HDDを物理的に破壊できるHDB-20V

昨今、パソコンだけでなく、タブレット端末やスマートフォン、携帯電話など、さまざまな情報機器を併用する人が増えた。それにともない、企業や個人が機密情報や個人情報を確実に守るのが困難になりつつある。利用しなくなった機器から重要な情報が抜き取られないようにするには、確実に消去することが重要だ。今回、記憶媒体であるHDDを「破壊」することで情報漏洩を防ぐ、日東造機(千葉県茂原市)の「クラッシュボックス HDB-20V」を試した。

■フォーマットや初期化ではファイルを消去できない

パソコンをはじめとする情報機器では、HDDや内蔵フラッシュメモリー、SDメモリーカードなどの「記憶媒体」に、その機器を動かすための基本ソフト(OS)や、個人情報などが記されたデータファイルが保存されている。

パソコンのオフィスソフトで作成したビジネス書類を、「デスクトップ」画面や「ドキュメント」フォルダに保存しているユーザーは多いが、それらのファイルは、実際にはパソコンに内蔵されているHDD内に保存される。スマートフォンの場合、写真を撮れば、その画像ファイルは内蔵フラッシュメモリーなどに保存される。

例えばノートパソコンでは、このようなコンパクトな「2.5インチHDD」にファイルが保存されている

例えばノートパソコンでは、このようなコンパクトな「2.5インチHDD」にファイルが保存されている

機器が壊れて破棄したいときなど、保存済みの情報を消去するために、HDDやメモリーカードの「フォーマット」や、スマートフォンを初期化したことがあるユーザーは多いだろう。しかし、こうした作業では、本当の意味で情報を消去したことにならない。

フォーマットや初期化の作業で消えるのは、記憶媒体上でファイルを管理している一部領域のみ。書き込まれた情報自体は消去されずほぼ残った状態になっている。実際、HDDをフォーマットしても、数千円で購入できる「データ復旧ソフト」を使えば、フォーマット前の状態に戻り、データファイルが抜きだせてしまう。

記憶媒体のすべての領域に、ファイルを繰り返し書き込むことで、以前保存したファイルの内容を消す、といった作業も可能だ。しかし、HDDやメモリーカードの容量が増えた昨今、こうした作業には非常に長い時間がかかる。例えば、容量2テラバイトのHDDを1台処理し終えるのに、数日かかることもめずらしくない。

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