羽田周辺臨海部の新ルート、年度内に一部事業着手

2015/5/22付
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日経コンストラクション

多摩川河口付近を隔てた羽田空港側の左岸と川崎市側の右岸を結ぶ新ルート――。東京湾岸で注目のプロジェクトが本格的に動き出す。

政府が設置した「羽田空港周辺・京浜臨海部連携強化推進委員会」(座長:和泉洋人・内閣総理大臣補佐官)は2015年5月18日、第2回会議を開催。多摩川に架橋して設ける新たな連絡道路と、国道357号(東京湾岸道路)の多摩川トンネルの整備について、役割分担や一定のスケジュールを確認した。

新たな連絡道路としては、川崎市川崎区殿町地区の既存市道と羽田空港跡地地区を結ぶ2車線の橋梁を建設。主に東京都、川崎市、国土交通省航空局が協力し、測量や構造設計、環境影響調査などを踏まえて、2020年までの完成を視野にさらなる検討を進める方針だ。

新たな連絡道路の検討範囲と多摩川トンネルの位置(資料:内閣官房)

新たな連絡道路の検討範囲と多摩川トンネルの位置(資料:内閣官房)

連絡道路の橋梁部は、多摩川における渡河部の一般ルールに基づき、関係者が協定を締結したうえで事業主体や費用負担、管理方法などを決める。また国道357号の多摩川トンネルは、国交省が昨年度から進めている調査や基礎的な設計が終わり次第、今年度内に事業着手する。

多摩川河口付近では、20年の五輪を視野に入れた機能強化を一大テーマに、左岸右岸それぞれのエリアで特区構想に基づく海外企業や医薬・医療関連産業などの誘致が計画されている。同委員会の第2回会議では、これらエリアの整備スケジュールも確認。上の図で空港跡地地区の第1ゾーンは大田区が中心となって土地区画整理事業の事業化検討を進め、今年度の都市計画決定、16年度の事業着手を目指す。

また第2ゾーンでは国交省航空局が環状8号線の付け替え工事を行い、17年度の完成を計画している。川崎市の殿町地区では16年度を目処に地区内の施設整備を進める方針だ。

新たな連絡道路の周辺状況(資料:内閣府)

新たな連絡道路の周辺状況(資料:内閣府)

現状で両岸を結ぶ一般道ルートは、河口からやや上流にある都道・県道6号の大師橋が最も海寄り。河口付近の両岸を行き来するには、大きく迂回しなければならない。新たな連絡道路および多摩川トンネルの整備は、両岸の連携強化に加えて、東京臨海部と川崎市から横浜市に至る神奈川臨海部とのヒト・モノの流れを大きく変える可能性が期待されている。

同委員会は国交省や経済産業省、厚生労働省といった関係省庁の局長級、および東京都、神奈川県、川崎市、横浜市など関係自治体の副首長級ほかで構成。2014年9月8日の第1回会議で、新たな連絡道路と多摩川トンネルを並行整備する方針を確認していた。

(日経コンストラクション 下田健太郎)

[ケンプラッツ 2015年5月21日掲載]

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