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サッカー日本 宮本恒靖氏が語る世界との差、未来図

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2015/5/16 6:30
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6月に始まるサッカーの2018年ワールドカップ(W杯)ロシア大会アジア2次予選を控え、ハリルホジッチ監督率いる日本代表の戦いに期待が高まります。日経電子版は創刊5周年を記念し、元日本代表主将の宮本恒靖氏と運動部編集委員の武智幸徳を講師に「宮本恒靖が描く日本サッカーの未来地図」と題した有料会員限定セミナーを開催しました。主な内容をお伝えします。

武智 日本代表は連覇を狙ったアジアカップ(1月、オーストラリア)で8強に終わりました。しかし、ハリルホジッチ監督の下で戦ったチュニジアとウズベキスタンとの国際親善試合を見て、雲間が晴れた気がしました。

セミナーで対談するサッカー元日本代表主将の宮本氏(右)と武智編集委員

セミナーで対談するサッカー元日本代表主将の宮本氏(右)と武智編集委員

世界で戦うため、縦へのスピード感

宮本 いい試合をして、今後に期待が持てる内容でした。初戦のチュニジア戦では新しい競争が始まるというメッセージがありました。普段、先発出場している(本田=ACミラン、香川=ドルトムントら)選手たちはベンチにいるのが快適ではなかったはずです。試合を見ながら監督が求めるものを探るチャンスではありましたが、試合にはすべて出たいと選手は思っています。途中出場してから気合の入ったプレーをしていました。ウズベキスタン戦では先発出場すると立ち上がりから自分たちの力を見せようとしていました。

縦へのスピード感が出ていました。日本代表が得意とするボールを持ち続け、きれいに攻めるサッカーだけでは世界で戦えないことを強調しているのだと思います。ゴールに向け早くボールを縦に入れてスピードアップするんだ、守りから攻めに転じる切り替えの瞬間を逃すなとあえて強調しているようです。これくらいまでできればいいといえるレベルになるまで言い続けると思います。

武智 センターバックの経験から縦に速い、切り替えの速い攻撃は対応しにくいものですか。

宮本 単調になるという側面はありますが、それを得意な選手がそろっていれば相手にとって脅威になるでしょう。チュニジア戦の永井や川又(ともに名古屋)、武藤(FC東京)らにはスピードがあるとわかっていても、大きなスペースをカバーしなければならない状況では守りにくいものです。それをできるだけの戦力を整えていくことになるのでしょう。ダイレクトにゴールを目指されるのは嫌なものです。

武智 激しくボールが行き来する今の代表のサッカーに本田は入っていけるのでしょうか。

宮本 すぐに入れなくても仕方ないかもしれません。彼なりにどこで自分の特長を生かすべきか考えていると思います。本田の良さとハリルホジッチ監督の志向するサッカーはマッチしないかもしれませんが、これからどのような選手を招集するのか、メンバーを毎試合替えるのかなどが見えてきてからの判断になります。高いレベルの経験を持っており、本田はこれからも必要な選手であることに変わりはないと思います。

世界はここぞのプレーの「質」が違う

武智 アジア杯を見ていて、アジアのトップ4(日本、韓国、オーストラリア、イラン)と、これらに続く第2グループとの差が縮まってきたと感じました。

宮本 確かにそれはあると思います。いい指導者がいて、アジアのレベルを引き上げようと力を入れています。日本のサッカー界もそれに協力しています。忘れてはいけないのは中国の存在です。国家事業としてサッカー代表の強化に取り組んでくると聞いています。13億の人口が存在し、国がサッカーの専門学校をつくり、優秀な指導者を呼ぶことに力を入れることでもっと嫌な相手になってきます。プロリーグも活発で、資金力のあるチーム、実力のあるチームも存在します。

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