2018年11月17日(土)

アジアの求人広告数、IT関連が前年同期比54%増で首位

2015/4/29付
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ITpro

バイリンガル人材の紹介会社、ロバート・ウォルターズ・ジャパンは2015年4月27日、同年1~3月での求人広告数動向をまとめた「アジア雇用調査」を発表した。対象は日本、韓国、中国、香港、マレーシア、シンガポールという6の国・地域である。

図 ロバート・ウォルターズ・ジャパンが発表した「アジア雇用調査」の概要

図 ロバート・ウォルターズ・ジャパンが発表した「アジア雇用調査」の概要

全体の求人広告数は前年同期に比べて22%増えた(図)。日本で専門職人材の不足が続いていることや、韓国の景況感が改善しつつあることが要因だという。職種別では、IT関連が最も伸びた。

前年同期と比べた求人広告数の伸びは、IT関連職が54%増でトップ。IT関連会社の設立やオンライン製品の成長が継続したことが寄与したという。会計・財務関連職が30%増、製造系のエンジニア職が22%増と続く。

IT関連職の伸びを国・地域別で見ると、中国が53%増と最大の伸びを示した。企業がオンライン関連の製品・サービスを増やしたほか、EC(電子商取引)事業者によるサービス拡大がIT人材の需要を喚起した。

中国の次にIT関連職の伸び率が高かったのは、35%増えたマレーシアだ。香港(19%増)、シンガポール(18%増)、日本(13%増)が続く。韓国は2.7%減と、6の国・地域で唯一、IT関連職の求人広告が縮小した。

■ユーザー企業のIT人材需要は減速の可能性も

日本の求人広告数は、前年同期に比べて33%増えた。小売りが27%増、製造系エンジニアが15%増、IT関連職は13%増だった。小売りでは、オンラインマーケットやEC事業に力を入れる企業が多く、Webデザイナーやマーケティングディレクターの需要が高まった。

IT関連職も、ITコンサルタントやアプリケーション技術者を中心に、求人広告は堅調だった。

ITベンダー側の動向に詳しいロバート・ウォルターズ・ジャパンの高木弾マネジャー ITベンダーは、「日系製造業のIT需要が高まりを見せており、外資系ITベンチャーなどの参入が増えている」と説明する。「バイリンガル人材への需要は高い。若干の不透明感はあるものの、しばらく活況が続くだろう」とみる。

ユーザー企業側のIT関連求人については、小売りを中心に需要が強いようだ。ロバート・ウォルターズ・ジャパンの狐崎壮史アソシエイトディレクター インフォメーションテクノロジーは、「特に正社員の採用が増えている。長期的視野でECなどへの投資を考えている証左だろう」と説明する。あるファッションブランドはEC運営を外部委託してきたが、最近、自社での正社員採用を始めたという。

ただし、減速の可能性もあるという。狐崎氏は「昨年は金融業界でのIT人材需要が活性化した半年後に、小売りなど他業界の需要が高まった。現在、金融業界での求人が止まり始めている。時間差で他業界に波及するかもしれない」と話す。

(日経コンピュータ 岡部一詩)

[ITpro 2015年4月27日掲載]

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