復興にあと8兆円必要、被災4県が推計

2015/4/24付
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日経コンストラクション

青森、岩手、宮城、福島の各県知事は2015年4月23日に都内を訪れ、東日本大震災で被災したインフラの復旧・復興などのため財政措置の延長を国と与党に要望した。国費を震災復興に重点的に投じる集中復興期間は2015年度で終わるが、4県は16年度以降も延長するよう訴えた。

4県は、16年度からの5年間にかかる復旧・復興事業費を計8兆3900億円と推計し、被災自治体に財政的負担を求めない財源の枠組みの提示などを要望した。推計の根拠は、「被災者の住まいや事業・生業(なりわい)の再建をはじめ、被災地における復興まちづくりには長期間を要することなど」だ。国が整備中の復興道路、復興支援道路、被災地の河川、海岸の各堤防や港湾などについては、必要な予算と執行体制を別枠で確保して、より一層整備を促進することを求めた。

■福島県だけで3兆円超と試算

福島県はこれに先立つ4月21日、16~20年度に県内で掛かる費用の試算結果を公表した。総額は約3兆5700億円で、ともに2兆円台である岩手県と宮城県が試算した事業費を上回った。まだ試算されていない除染関連事業費を今後加算すれば、さらに拡大する見通しだ。道路、河川などの復旧・復興には計8500億円程度が必要と見込んだ。

■福島県の復興事業費の試算結果(福島県の資料をもとに日経コンストラクションが作成)

■福島県の復興事業費の試算結果(福島県の資料をもとに日経コンストラクションが作成)

福島県は、集中復興期間の終了直後の16年度から県が実施する復興事業と、県内で国や市町村が行う復興事業の各費用を試算し、集計した。県の復興事業では福島第一原子力発電所の事故に伴う除染が大きなウエートを占めるが、国の事業のうち廃棄物の中間貯蔵施設の整備を含む除染関連事業については、「規模感が不明確」として集計の対象から外した。

福島県は国、県、市町村の各事業費の試算結果で、内訳の一部を明らかにした。約5400億円と試算した国の事業のうち、約1700億円を道路と国営追悼祈念施設に投じる。約2兆1300億円を費やす県の事業においては、計5300億円程度を道路や河川、農林水産施設などの復旧・復興に、約900億円を災害公営住宅の整備に充てる。約9000億円となる市町村の事業では、約1500億円で道路や河川などの復旧・復興を、約200億円で災害公営住宅の整備をそれぞれ行うとしている。

(日経コンストラクション 安藤剛)

[ケンプラッツ 2015年4月24日掲載]

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